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ストックBOX/backnumber

手塚治虫「火の鳥」に描かれた人工知能

k.suzuki |2017/06/28 8:04 am

世の中には「誰もが驚く偉業」というものが存在します。王貞治選手が756号ホームランを打った瞬間、北島康介選手がアテネ五輪で平泳ぎ2種目を制覇した瞬間、柔道の山下泰裕選手がケガを押してロス五輪で金メダルを取った瞬間。

感動で鳥肌が立ち、涙を流しながらテレビに見入った瞬間です。

最近ではソチ五輪での羽生結弦選手の男子シングル・圧巻の優勝でしょうか。大相撲春場所で新横綱の稀勢の里がケガで左腕がまったく使えないまま逆転優勝した瞬間もそうです。

同時代に生きる人間のひとりとして、偉業が成し遂げられた瞬間に立ち会いたいものです。目の前で歴史に刻まれる瞬間が成し遂げられたという事実を目撃し、共有・体験できるという体験はそうそうあるものではありません。

今週はそれがまさに起こりました。将棋の藤井聡太四段が公式戦29連勝を達成し、30年ぶりに記録を塗り替えました。天才のひしめく将棋界で14歳の少年が勝ち続けていることに、外野はただ驚くしかありません。

まだ中学3年生ですが、実力はかつての14歳ではありません。「AI時代の申し子」と呼ばれるだけに、最新の将棋ソフトで歴代名勝負の棋譜を徹底して分析しているそうです。

いまやAI、人工知能に関するニュースに触れない日はありません。しかもAIを利用する敷居がどんどん低くなっている事実に驚かされます。

半年くらい前であれば、がんを克服するための新薬候補を見つけるために化学物質の組み合わせでAIを活用したり、世界の異常気象を解決するための全地球規模のシュミレーションにAIを利用したりと、人類の未来を託すようないわゆる「セカイケイ」的な使われ方がAI利用ではなされていたように思います。

それが今ではマンションの管理に始まって、鉄道車両のデザイン、工場の資材管理、物流システムの設計、入れ歯のデザインにまでAIが利用されています。これなどはほんの一例で、AIはごく日常的な使われ方が始まっています。

ソニーはAIの開発に関して長年の「自前主義」を放棄して、外部機関と連携するオープンソースに踏み切ることを決定しました。アマゾンはAIによる機械翻訳システムを外部に貸し出すサービスを始める計画だそうです。そうなってくるとますますAIの利用はハードルが下がり、世の中に広く浸透してゆくことになるのでしょう。

株式市場などはすでにAI同士によるプログラム売買の戦いになっているように感じることが増えました。近い将来、サイバーテロは攻撃も防御もAI間の戦いになって、瞬時に決着がついているのかもしれません。

手塚治虫の「火の鳥」ではAIに支配された未来都市の盛衰を描いていました。未来都市間の戦争では、戦いが始まった瞬間にどちらの都市も消滅しました。

フェイスブック、マイクロソフト、ツイッター、ユーチューブ(グーグル傘下)の「ビッグ4」はテロ対策の強化のために業界団体を立ち上げるそうです。先端技術は私のような凡人レベルの想像をはるかに超えるところまで来ているようです。
(スズカズ)

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「気が付くと途絶えるもの」

e.sakurai |2017/06/27 7:18 am

先週水曜日経朝刊の「春秋」。
引退を表明した加藤一二三・九段の言葉がありました。
「将棋は戦いであると同時に人に感動を与える芸術」。
これは株の世界でも通用するような気がします。
「株は戦いであると同時に人に感動を与える芸術」。
結構シックリ。
その加藤九段。
最終局は負けたものの枯淡の境地の引退劇ではありませんでした。
「勝つことしか考えないという棋界きっての個性派らしい終局だった」。
「喜寿を過ぎ、なお尽きぬ勝利への思い。誰が真似できよう」との評。
そういえば、先月津山で出会った90代の投資家さん。
「若者が将棋で連勝しているだろ。ワシも今年は連勝記録を目指すんじゃ」。
この言葉が妙に甦りますが、14歳の最年少棋士は29連勝の記録樹立。

「毎四半期の始めの月の8日〜18日に日経平均が底入れる傾向」と大和のレポート。
昨年は4月8日15471円→4月25日17613円。
7月8日15106円→7月21日16938円。
10月14日16727円→11月1日17473円。
1月18日18650円→1月27日19486円。
となると、今年は4月17日18224円→5月17日19842円。
四半期の初めの月ではありませんが・・・。
5月18日19764円→6月2日20239円
6月15日19755円→6月20日20388円。

そしてアノマリーは月末安月初高。
NY市場の月末はこの1年で3勝9敗。
ところがその翌日となる月初の日経平均は12連勝。
昨年7月106円高(前日のNYダウは235ドル高)
8月66円高(同24ドル安)
9月39円高(同53ドル安)
10月148円高(同164ドル高)
11月17円高(同18ドル安)
12月204円高(同1.98ドル高)
1月479円高(同57ドル安)
2月106円高(同107ドル安)
3月274円高(同25ドル安)
4月73円高(同65ドル安)
5月113円高(同40ドル安)
6月209円高(同20ドル安)。
12月3月6月と決算開示終了翌月に200円以上の上昇となる傾向が指摘されています。
「好業績を受けて株式の割安度合いが高まるからだろう」という声も聞こえます。
「月初に、資産ウェイトを変更するタイミングが集中」という指摘も見られるようになりました。
アノマリーは皆が言い始めると途絶えるのお約束。
今月末と来月初が楽しみになってきました。

以下は今朝の場況。

「マチマチ」

週明けのNY株式はマチマチの動き。
NYダウは金融・公益関連セクターが堅調で14ドル高と5日ぶりの小幅反発。
一時111ドル上昇した場面もあった。
アルファベットやアップルなどハイテク関連セクターが下落。
NASDAQは逆に18ポイント安と4日ぶりに反落した。
S&P500は小幅高で2日続伸と方向感のない展開。
シカゴ連銀全米活動指数と耐久財受注が市場予想を下回ったが売り込む材料にはならなかった印象。
債券市場も方向感が薄く10年国債は一時2.119%まで低下。
その後2.136%まで上昇。
10年物国債の利回りは低下し2年債との利回り差は一時0.77%まで縮小。
「さらなる利上げに意気込むFRBと低調な米景気指標を重視する投資家との温度差が鮮明」。
そんな声が聞こえる。
原油先物価格は3日続伸。
仮想通貨のビットコインは4日続落。
VIX(恐怖)指数は9.90まで低下。
3か月後の変動率を表現したVXVも12.27%まで低下した。
ドル円は112円に迫る動きとなった。
材料難からイエレンFRB議長のロンドンでの講演(日本時間28日早朝)を待つ雰囲気がある。
残念ながら何か指標やイベントが無いと動けないのが市場の宿命でもある。

「2日連続日足陽線ならば可」

タカタの民事再生法申請且つ上場廃止や東芝の東証2部降格などを受けた割にはしっかりの展開。
もっとも東証1部の売買代金は1兆7500億円台と低水準だった。
「陰の極」という見方もできなくはない。
ただ日足は陽線。
20日以降、日足は4日連続陰線だったから変化ではある。
225先物大証終値は日中比60円高の20180円。
25日線(19930円)からのかい離はプラス1.1%。
サイコロは6勝6敗で50%とやや上昇。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲14.323%(前日▲13.961%)。
買い方は▲2.919%(前日▲3.657%)と買い方優勢継続。
空売り比率は35%と安定している。
日経平均採用銘柄のPERは14.27倍。
EPSは1412.29円と微妙に最高値を更新した。
6月権利配当付最終日。
「権利取りの買いが下支え」という声も聞こえる。
しかし売買エネルギーが今年2番目の低水準なのはいかにも不自然だ。
本当にそうなのかは微妙。
2日遅れで発表となった裁定残。
売り残は653億円。
少なくとも売り方の戦闘意欲はない数字と読むしかないだろう。
しかも1.7兆円レベルの解消売りなどたかが知れている。
5日線(20153円)にサポートされた展開と見る。
(櫻井)。

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鬱陶しい時期にも、朗報

iwamoto |2017/06/26 7:44 am

鬱陶しい、という字はこうやってパソコンの画面で打ち込むと簡単に表記できますが、ペンを握って実際に手書きしようとすると、それこそ鬱陶しいくらいに難しい漢字であることが分かります。

特に「鬱」という字は画数が29も。部首は「ちょう」。意味は「しげる」とか「さかん」などの他、「こもる」「ふさぐ」といった意味があるそうです。

2010年に常用漢字表に追加されたため、今では中学生だって学校で習っているそうです。 さて、問題。どこから書き始めたらいいのでしょうか、この「鬱」という字…。

  蒸し暑く、気が重く、鬱陶しい季節がやってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 先週、米国株式市場では2度目のヒンデンブルグ・オーメンが確認されたそうです。「52週安値更新銘柄数、52週安値更新銘柄数がともにその日の売買銘柄数の2%超。その他…」とけっこう複雑な条件があるそうですが、市場暴落の兆候として一部の投資家からは注目されているシグナルとか。

 5月末に発生し、さらに6月20日にも2度目のシグナル発信となったようです。「一度発信すると、そこから1か月間は要注意」ということですから、今週も警戒感は抜けないかもしれません。

 ま、史上最高値圏にある米国株ですから、こうした“行き過ぎシグナル”が数多く出現しても不思議ではないでしょう。むしろ、警戒シグナルを警戒する市場の雰囲気は健全そのものといっていいかもしれません。

 日本株にも朗報です。米国上場ETFのうち、日本株を対象とする「iシェアーズMSCIジャパン」には先週、第2位の資金流入があったそうです。米国株への高値警戒感が台頭し、北米を除く地域へと資金の流出が起こり始めている米国ETF市場。日本株がその第2位に選ばれているということですから、同じような動きが他の機関投資家にも期待できるかもしれません。

 それと、わが日銀も先週金曜日には6営業日ぶりでETF買いを実施していました。前場のTOPIXが0.09%しか下落していなかったにもかかわらず、です。

 6月最終週は株主総会の週。高値になりやすい習性のある強い週です。(イワモト)

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強いのか、弱いのか

r.matsushita |2017/06/23 8:10 am

 よく分からない相場になっていますが、期待も込めて夏相場でもう一段上があり、その後秋に掛けて5乃至10%の反落局面があってもいいように備えよう、といった感じでしょうか。

 例え反落局面が到来したとしても、その次の上昇相場ではソフトバンクは時価総額20兆円を目指して再び上昇してくれるに違いない、とか、任天堂もさらに大化けするかもしれない、とか、今はPBR1倍割れに低迷しているような中小型株の中から株価が何倍にもなるような銘柄が出て来るに違いない、とか、IoT、AI、フィンテック、等々の相場材料が個別株のバブル相場を生成する起爆力であり続けるだろう、などといったことが根本から崩れてしまわないことを願う気持ちは変わりません。

 相場を取り巻く環境は、奇妙なほど落ち着いています。欧州の懸念は独仏枢軸体制で改善しているように見えますし、トランプ大統領も弾劾か?などという状況ではなくなっています。東アジアの情勢は危機からは遠くなりつつありますし、地雷のような中国の不良債権問題も気にならなくなりつつあります。

 そういう時が実は危ない、ということなのかもしれませんが、とりあえずは安定を取り戻した環境にある、ということなのでしょう。

 個人的には、アメリカの金利が上がらないこと、資源価格が下がっていること、などが気になって仕方がないのですが、安定化がもたらしていることだ、という程度に、今は考えておくところなのかもしれません。

ROE8%、配当性向50%の威力
 番組の中でグラフをお見せしながらご説明したいと思っているのですが、企業が数十年に亘って高いROEと適正な配当性向を維持し続けることの効果は絶大です。

 アメリカの優良企業、例えばJ&Jなどはそれを実現して来たわけですし、日本でも、花王とか、ニトリといった会社が同じような素晴らしいパフォーマンスを達成して来ています。

 株式投資、ということをどう説明すればいいのだろうか?と時折考えるのですが、おそらく資産価値(財産価値)の維持・貯蔵に適しているもののひとつとして株式があります、なぜなら、こうこうこうですから、ということが言えるのであれば、それが一番ではないか、と最近思うようになっています。

 ROE8%という数値について、私は「伊藤のノルマ」と言おうと思っているのですが、簡単そうでそう簡単に達成できる数値、継続的に達成となれば、これはかなり難しい、というレベルのように思います。

 しかし、そうであるからこそ、それを目指して見事に達成する経営者の力量は称賛に値するのだろうな、と思います。

平成29年6月23日
証券アナリスト
松下律

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主要投資家別 株式保有比率の推移

k.nakajima |2017/06/22 8:21 am

6月20日、日本取引所グループによる恒例の投資家別株式保有比率が発表になっています。 2016年度末(2017年3月末)の値ですが、過去の推移をみると極めて興味あるトレンドが浮かんできます。 以下はその推移です。

       1989年度  2000年度  2013年度  2016年度
海外投資家   4.2%    18.8%    30.8%   30.1 %

個人      20.5     19.4     18.7    17.1

信託銀行    10.2     17.4     17.2    19.6

都銀・地銀   15.7     10.1     3.6     3.5

生保      11.8      8.2     3.7     3.5

事業法人    30.1     21.8     21.3     22.1

投資信託     3.7     2.8     4.8      6.3

一方日経平均株価は、1989年末の史上最高値38915円から一貫して右肩下がりとなり、2000年4月のITバブルのピークでも20833円の戻りに止まっています。 株価が長期のダウントレンドから右肩上がりに転じるのは、アベノミクスの成果が具体的に株価に反映された2013年年度からになります。

日本の株式市場は、外国人投資家の動向が鍵を握ると言われます。 その外国人投資家の保有比率は、1989年の4.2%から2000年のITバブルでは18.8%、2013年には30.8%まで急増しています。 しかし株価は一貫して下落を続けているのです。  一方主要国内機関投資家の都銀・地銀は15.7%から3.6%、生保は11.8%から3.7%、事業法人は30.1%から21.3%にそれぞれシェアーを大きく落としているのです。 つまり国内機関投資家の継続売りの前に外国人投資家の買い越しが相殺された形になり、株価の下落が続いたのです。

2013年以降、株価は上昇トレンド維持していますが、その間の外国人投資家の比率は30.8%から30.1%に小幅減少しています。 一方比率を上げたのは、年金の買いと企業の自社株買いを代行する信託銀行、自社株買いを拡大する事業法人、そして投資信託等国内勢になります。 その中で銀行、生保などの比重は底値横ばいで全く影響はありません。  残るのは個人ですが、2013年以降株価の上昇と共に比率を落としていますが、此れは長きに渡った長期下落から、株価はやっと上昇トレンドに入ったことによる利食が先行しているためでしょう。 2013年以降直近までの個人の現物株の売り越し額は、実に25兆円を越える膨大なものです。 ただ投資信託が比率を上げているので、個人の資金が市場から逃げている訳ではなさそうです。  これからの株価の動向を左右するのはどうやら外国人ではなく、個人を筆頭に国内勢の投資スタンスがその鍵を握っていそうです。
(中嶋)

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「世界同時株高」と日本の株式市場

k.suzuki |2017/06/21 8:00 am

世界中の株価が一斉に動き出しています。中心はやはりNY市場であり、FRBの利上げがあってもアマゾンが急落しても、連日のように最高値を更新しています。そのあとを追いかけるようにインド、台湾、韓国などアジア各国市場も過去最高値に進みました。

日本もようやく動きが出てきました。おっかなびっくりのところが残っていますが、日経平均も年初来高値を更新しました。世界から見れば明らかに出遅れていますが、日本は米国のあとを追ってハードからソフトへと産業構造の転換に着手している真っ最中です。その辺を割り引いて考えるべきだと勝手に納得しています。

それでも日本企業の中でも上場来高値を更新する銘柄が増えてきました。業績面で最高益を更新する企業が増えている点を見れば、株価の動きが追いついてきたというほどで、少し遅いくらいなのかもしれません。この一点に絞っても日本の株式市場にはまだ活躍余地は充分にあると思います。

配当利回りで比較すると、日本は全銘柄の加重平均利回りで2.0%です。これを海外市場と比較してみると、インドを除けば日本が最も低くなります。

日本:2.00%
米国:2.24%
英国:3.62%
ドイツ:2.58%
インド:1.54%
香港:3.11%
上海:2.44%

配当利回りの水準はその国の長期金利との比較で論じられるべきですが、ひとまずその議論は脇に置いておいて、現在の世界同時株高の中でも各国の利回り水準はまず妥当なレベルだと感じられます。過熱感はさほどありません。

政策金利を引き上げているのに市場金利が上昇しない「謎」、いわゆる「イエレン・コナンドラム」と称される状況が進行しています。しかし企業業績の良好さと利回り水準の高さから判断する限り、謎と感じられる部分は少ないようにも思います。

バブルは弾けてみて初めてバブルと判断されるしかないそうですが、現在の世界同時株高は、実体経済から乖離して形成されているとは言えないと判断されるべき水準です。断定はできません。言語によって表現するにはこのあたりが限界です。
(スズカズ)

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「島でシマ」

e.sakurai |2017/06/20 7:27 am

週末の沖縄・石垣島。
まだ梅雨は空けていませんでしたが株式セミナー、釣り、第1回英明カップゴルフ大会を消化。
特にゴルフは地元の女性参加者が優勝。
残念ながら2位でした。
聞けば、この方2週間前に「八重山毎日親睦ゴルフ大会」で初出場発優勝された方でした。
釣りは、エサを海に入れてから約30メートル。
いきなりググっときたので、今年から登場した電動リールで半信半疑で引き上げてみると・・・。
大きな赤い「アカジンミーバイ」。
船長さんが「そのまま。そのまま」といきなりタモで引き上げ「もうコレで今日は帰ってもいいね」と。
そんな、1回入れただけで終わりなんて、とも思いました。
船長さん「沖縄の人はこれが大好き。おいしそう」。
翌日実際に食べてみたら、まずは刺身、そしてカルパッチョ。
そしてナベになって最後はイタリア風にチーズリゾット。
1匹でこれだか堪能できれば文句なし。
小魚をたくさん釣ったところで所詮揚げ物程度の話。
大物を釣る方がやはり理に叶っているのでしょう。
考えて見れば株だって一緒。
大物をいかに釣るかに一生懸命の筈。
でも小物が釣れるうちに大物もかかるのでしょう。

「株唄」(島唄)

相場のツケが咲き売りを呼び嵐が来た
ウリカイが咲き乱れ株価呼び嵐が来た
繰り返す値動きは島渡る波のよう
アベノミクスで株価よろこび
アベノミクスで株価ふらつき
日経平均よ風に乗り
ダウとともに高値に渡れ
TOPIXよ風に乗り
届けておくれ市場の願い

ドラギよ宇宙よ神よイエレンよ
このまま永遠に夕凪を
日経平均よ風に乗り
ダウとともに高値に渡れ
TOPIXよ風に乗り
届けておくれ相場の先へ

ラララララ〜

・・・・・・・・・・・・・・・・・
「涙(なだ)そうそう」

古いチャートをめくり「ありがとう」ってつぶやいた
いつもいつも持ち株を励ましてくれる株よ
大幅高の日も下げの日も浮かぶあの相場
思い出遠くあせても
面影探してよみがえる場は涙そうそう

寄り付きの値に祈るそれが私のくせになり
夕場に見上げる先物心いっぱい明日を探す
悲しみにも喜びにも思うあの相場
あなたの場所から値動きが
見えたらきっといつか戻ると信じ生きていく

大幅高の日も下げの日も浮かぶあの笑顔
思い出遠くあせても
さみしくて恋しくて相場への思い涙そうそう
逢いたくて逢いたくて相場への思い涙そうそう

・・・・・・・・・・・・・・・・・
「兜町(シマンチュー)ぬ宝」(島人ぬ宝)

僕が育ったこの兜町(シマ)の株を
僕はどれくらい知っているんだろう

輝く株も流れる板も
コードを聞かれてもわからない

でも誰より誰よりも知っている
悲しい時も嬉しい時も
何度も見上げていたこの空を

新聞に書いてあることだけじゃわからない
大切な株がきっとここにある筈さ
それが兜町(シマンチュー)ぬ宝

僕が育ったこの兜町(シマ)の歴史を
僕はどれくらい知っているんだろう
消えていった立会場減っていく商い
どうしたらいいのかわからない

でも誰より誰よりも知っている
ウリにまみれてカイに揺られて
少しづつ変わっていくこの兜町(シマ)を

テレビでは映せないラジオでも流せない
儲かる筈の株がきっとここにある筈さ
それが兜町人(シマンチュー)ぬ宝

僕が育ったこの兜町の未来を
僕はどれくらい知っているんだろう

スプレッドもカバードコールも
言葉の意味さえわからない

でも誰より誰よりも知っている
雇用統計の夜もSQの朝も
何処からか聞こえてくる戦いを

いつの日かこの兜町(シマ)を離れてくその日まで
大切な株をもっと深く知っていたい
それが兜町人(シマンチュー)ぬ宝
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下は今朝の場況。

「堅調な週明け」

週明けのNY株式市場は続伸。
NYダウとS&P500ザラ場・終値ベースの史上最高値を更新。
NASDAQ指数は1.41%高で昨年11月7日以来の上昇率を記録した。
欧州の株価上昇を好感。
NY連銀のダドリー総裁は「労働市場の改善が続き、賃金が上がってくればインフレ率はピックアップするだろう」とコメント。
インフレ見通しに楽観的と解釈された。
NY採用銘柄は21銘柄が上昇。
9銘柄が下落。
上昇率トップはアップルの2・86%。
1銘柄でNYダウを27ポイントほど押し上げた。
前週末まで3日続落していた反動もあった。
アルファベット(グーグル)やフェイスブック、アマゾン・ドット・コムといった代表的なネット関連株も上昇。
アマゾンは続伸。
一時6月6日に付けた上場来高値を半月ぶりに更新。
エヌビディア、AMDなど半導体関連も大幅高。
また長期金利低下一服からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融セクターも上昇した。
市場では「攻める企業を好評価。買収合戦の思惑」などの声が聞こえる。
米10年債利回りは2.189%。
ドルは111円台半ばで推移。

「時価総額の壁を抜けるか」

週明けは日経平均2万円台、TOPIX1600ポイント台をキープ。
6月9日以来6営業日ぶりの2万円回復。
そして4度目の2万円台での大引けとなった。
メジャーSQ値19997円も超えた。
225先物大証夜間取引終値は日中比100円高の20130円。
6月2日の20239円、15年6月24日の2万952円(ともにザラバ高値)が近づいてきた格好。
松井証券経由信用評価損益率速報では売り方▲14.173%(前日▲12.94%)。
買い方▲3.758%(前日▲4.77%)と差は拡大。
空売り比率は35.5%まで低下。
日経平均採用銘柄のPERは14.28倍(EPSは1405円)とまだ15倍割れ水準。
25日線(19842円)からのかい離はプラス1.1%。
4%かい離で20635円だから過熱感はまだない。
課題は2兆円を割れた売買代金の低下傾向。
そして東証1部の時価総額の600兆円の壁になってきた印象。
もしも600兆円の壁を明確に超えることが出来れば実は1989年のバブル以上に強い相場に遭遇していることになる。
(櫻井)。

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個別の、好材料に目を据えよう

iwamoto |2017/06/19 7:40 am

 「共謀罪」国会を含めて国内外で重要なイベントが相次いだ先週。日経平均は1週間で70円安。2週連続の週間マイナスですが、幅は極めて小幅(TOPIXは先週プラス4.3ポイント)でした。例えば、ドル円が約2か月ぶりで108円台まで急伸するという場面があったにも関わらず…です。

 今週はあまり重要なイベントはありません。もし、市場が為替の動きを見にするようでしたら、米国で相次ぐ連銀首脳の発言が話題になるかもしれません。先週も、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「今回のFOMCでは利上げすべきではなかった」と利上げ後に声明文を発表したそうです。この人は今回のFOMCで利上げに唯一、反対票を投じた理由について「3月以降、労働市場は引き締まったが物価上昇率は低下しており、政策目標に近づいているようにはみえない」と述べています。さらに、「コアインフレ率の低下が一過性かどうかは分からない」と、これはイエレン議長のFOMC後の記者会見での「足元での経済指標の悪化はノイズ(雑音)」との発言に対する“当て擦り”のようにも受け取れる発言となっているのが面白いところ。19日もダドリーNY連銀総裁の講演が予定されているそうです。

 FRB主流のタカ派スタンスにもかかわらず長期金利が上昇せず、足元で発表される経済統計は弱く(16日発表の6月ミシガン大学消費者態度指数は94.5と5月確報値97.1から低下。市場予想の97.0をも下回っています)、市場のコンセンサスが形成しにくいという状況はきっとドル円相場の足かせとなっていくでしょう。

 ただ、米国株はそんな“ぬるま湯”な環境を好感するかのように、ダウ工業株が史上最高値を更新中です。日本株にとっても、その米国株の強さが支援要因となりそう。
こちらでは、あと3週間もすれば、3月決算会社の第1四半期(4〜6月)の決算発表が始まります。この間発表されている1〜2月期決算会社の数字は案外好調なものが多く、3月決算会社の発表にも期待が高まるはず。マクロベースのイベントに振り回された後は、ミクロでの材料に敏感になりやすい時期。

それも、今週は「好材料は出やすいけど、悪材料は出にくい」とされる株主総会シーズン。あまり日経平均の動きを気にせずに(といっても、2万円回復は気になる水準ですが…)、といきたいところです。(イワモト)

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予想通りの利上げイベント通過

r.matsushita |2017/06/16 8:01 am

 FRBの利上げは時期・幅ともに市場予想通り、ということだったわけですが、米利上げ⇒ドル高・円安⇒日本株高、とならなかったのは、足元のアメリカ景気へのそこはかとない不安とFRBの金融引き締めトーンダウン懸念、資産圧縮開始予想(流動性供給の低下懸念)などによるものかもしれません。

 しかし、当のアメリカではDJIAが史上最高値に上昇となっているわけですから、日本株には慎重と言われてもピンと来ない話ではあります。

 アメリカでもナスダック市場は少し波乱めいた動きになっており、これまでほとんど気にもしなかった感のある、金利上昇⇒株価下落、というシナリオを少しずつ意識し始めているのかもしれません。

 このところ、「ヒンデンブルグ・オーメン」が話題になっています。乱を好むと言いますか、大変動を期待する筋が市場にはいるわけで、そういう向きが一番喜ぶのが「短期間に起きる暴落」です。ヒンデンブルグ・オーメンは彼らにはうれしい話しに違いありません。

 ヒンデンブルグ・オーメンはともかくとしまして、「ここまでずいぶん株価が上がったのだから、そろそろまとまった下げがあってもおかしくないかもしれないな」くらいには思っておく方がいいのかなと、個人的には思います。

 ただ、期待も込めて想定するとしますと、7〜8月にもう一度日経平均2万円超えは見たいものだという気がします。それと、このところ顕著になっている物色の拡がり=中小型株の株価底上げ傾向、はもう少し本格的になってほしいものです。中小型株の市場は参加者の中心が(日本国内の)個人投資者、という特徴がありますから、そうした株が上がって個人がより金持ちになってほしいものだと思いますね。

 その後については、例えば9月〜11月にまとまった下げが起きて、株価の変動度(ボラティリティ)が上がって、といった局面が到来してもそれはそれで結構なこと、という感じでしょうか。大きく下落すれば、その後大きく反騰するでしょう。

 昨年11月以降のアメリカ株上昇は、一言でいえば「トランプ政策期待相場」だったと言えると思うのですが、トランプ氏が目指す政策がトランプ氏が目論んだスピードで実現する見込みはほとんどありません。

 共和党はもともと小さな政府を目指す政党ですから、共和党政権の1年目(の特に後半)は株価が不振となることが多い、と言われます。アメリカ株相場が今秋〜来春にかけて、そんな風になったとしても、別に驚くことではないのでは、と思います。

1ビットコイン=1億円説
 ビットコインを始めとする仮想通貨(暗号通貨)の価格が大きく値上がりして知名度も急速に向上したのですが、仮想通貨(のみならず)通貨全般には「妥当値」というものがありません(通貨の価値は国家が強制的に決め、物価と通貨間の交換レートは市場における売買によって決まる、という形になっています)から、ビットコインが将来いくらくらいになりそうか?という問いに、その妥当値という観点から答えることは不可能です。

 ビットコインはよく「デジタル・ゴールド」と呼ばれます。私はこの呼称はよくできている、と感じます。希少性や、耐久性、人々が財産として「信用」する、といった特性においてよく似ているからです。

 ビットコインを「デジタル・ゴールド」と位置付けて、いずれビットコインに対する信用は、今の金と同じようになる、つまり、やがては金と同じくらいの時価総額になる、と想定しますと、ビットコインの価格が、1ビットコイン=1億円になっても別に不思議ではありません。

 要は、人々がビットコイン(などの暗号通貨)を財産と位置付けて信用する度合がどれくらいの「規模」になるか?ということで価格が決まる、ということですから。

貨幣の3機能
 貨幣の機能は以下の三つにまとめられるそうです。
1.価値の尺度
2.交換(流通)の手段
3.価値貯蔵の手段

 これらの機能を今の貨幣(通貨)と仮想通貨でもって比べてみます。

 1.の価値の尺度は、今の通貨でも仮想通貨でも同じ機能、役割です。2.の交換手段としての通貨の機能を見ますと、おそらく、今の通貨よりも仮想通貨ははるかに優れていると思われます。ということは、これから、交換手段としての機能から仮想通貨(電子マネー、暗号通貨)の活用が大きく拡大すると予想されるということになります。日本のメガバンクが今こぞって「●●コイン」と名付ける仮想通貨を発行しようとしていますが、主にこの交換手段を洗練されたものとする、あるいは効率的、低コストのものとする、という目的で導入を目指していると考えられます。

 3.の価値貯蔵の手段はちょっと複雑です。貨幣を持つことで(財産的)価値を貯蔵することはもちろんできますが、別に貨幣でなくても価値の貯蔵はできます。債券を持つ、株式を持つ、金(ゴールド)を持つ、白金(プラチナ)を持つ、絵画を持つ、不動産を持つ、といった手段が使えます。

 この観点で仮想通貨を見ますと、利便性、操作性、秘匿性、持ち運びの便利さ、などからきわめて優れているのではないか、と思わせるものがあります。これで後は「信用」さえ付けば、価値の貯蔵手段として仮想通貨は大きな規模で受け入れられるだろう、との想像が働きます。

 個人的には、価値の貯蔵手段として最も優れているのは、流動性に優れていて、リスクをとることで価値の増大が期待できる株式だ、と思っているのですが、仮想通貨が価値の貯蔵手段として一定の地位を占めるようになるだろうということはきわめてありそうなことだという気がします。

平成29年6月16日
証券アナリスト
松下律

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日経リンク債(2)

k.nakajima |2017/06/15 8:17 am

前回6月8日の当ブログでは、日経平均株価の2万円回復の背景にテクニカルの部分で、日経リンク債の存在があったとする市場関係者の見方を紹介しておきました。 2万円を前に膠着相場が長くなると、2万円は当面付かないとの前提で、それならばと2万円を買う権利(コールオプション)を売りオプション料を手に入れようとする投資家の戦略と、そのコールオプションを買い向かった証券会社の反対売買が株価の上昇を加速させるメカニズムを、極めて単純化して紹介しておきました。 反対に膠着相場が続いても現値より大きく株価が下落しないとの前提に立てば、かなり下値の売る権利(この場合はプットオプション)を売りプレミアム料を得ようとする投資戦略も可能です。 今回は2016年2月12日の日経平均の15000円割れがこのケースに該当するので、その背景を単純化してみておきます。

この年は年初から日経平均が続落、前年末の19000円台から連日の下落です。
背景には原油価格の下落で財政的に厳しくなった原油産出国の日本株売り、さらにはドイツ銀行の経営危機の噂が下落に拍車を掛けます。 こうした弱気相場から15000円をノックインの値段とするリンク債の存在が注目を集めます。
株価がここまで下落しないとの前提で15000円の売る権利(プットオプション)を売りそのプレミアムを料を利払い原資とするリンク債です。 このリンク債を買った投資家は相対的に高い利回りの債券を手に入れることが出来ます。  一方売られたプットオプションは証券会社が買い向かいます。 株価が下落すれば利益の出るオプションですので、証券会社は株価の上昇に備え先物を「買う」ヘッジを行います。 更に株価が下落し15000円をノックインすると 証券会社にとっては先物のロングのポジションでは損失が発生しますが、株価の下落で利益の出るプットオプションの資産価格の上昇が先物の損失以上の利益を生みます。 更にノックインしたことで買い建てていた先物のヘッジも必要が無くなり、売り戻すことになります。 その売りが更に株価の下落を呼ぶことになります。 そうした動きを見越し、更に投機筋が売り参戦し短期的に出来高を伴う株価の急落を誘います。 以下先物の値と出来高を見ておきます。
2月8日  17000円 +280円   59098枚
  9日  16060円 −940円   85002枚
  10日  15670円 −390円  101913枚
  12日  14800円 −870円  137082枚
12日はオプションSQ日ですが出来高はその数日前から急増しています。 
15000円割れを狙った思惑的な売りに晒された結果です。 15000円、20000円等重要な節目の売買にはこの様なデリバティブを絡めた動きが有る事には注意したいものです。 無理をしてノックインさせているのでその後には反動が出ることが多いようです。  昨年2月はその後株価は反発、今回6月は大きく売り込まれないまでも小反落です。 新しい材料が待たれます。
(中嶋)

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今週は2017年相場の天王山

k.suzuki |2017/06/14 7:53 am

今日、明日の予定で米FRBの公開市場委員会が開かれます。米国の景気はまたもや足元の状況が心もとなくなっている模様ですが、果たして利上げがあるのかないのか、市場は息をひそめて見守っています。

その緊迫度は(簡単には比べられませんが)、終わったばかりのイギリス、フランスの下院議会選挙との比較でも段違いの感触です。

海外の金利先物市場の水準から判断される利上げ実施の確率は「ほぼ100%」とのことですので、そのあたりは市場ではまず間違いないことでしょう。今回のFOMCでは利上げの有無ばかりでなく、いよいよ懸案の資産規模の圧縮に踏み込むか否か、という点に注目が集まっています。いまやこちらの論点の方がより前面に出ています。

FRBが資産圧縮に着手するのであれば、それは非伝統的な金融政策の状況からの脱却を世界に宣言することであり、リーマン・ショック前後に経験した世界の混乱とは完全に決別することとなります。

それこそ金融の正常化への道のりであり、景気拡大の過程では避けて通ることはできません。ですがやはりその際に株式、金利、通貨の金融資産、および新興国経済に与える影響は甚大であると考えられています。

折りしもイエレン議長の任期が来年2月に迫っており、この時期に資産圧縮という大きな決断に踏み切るのであれば、それは後に就任する新議長にとって多大なプレッシャーとなることは間違いありません。

だからかと言って資産圧縮に着手しないまま次に引き継ぐことも、それはそれで別のプレッシャーが温存し続けることになります。6月13日付の日本経済新聞には、後任議長の候補に浮上しているジョン・テイラー教授の意見が掲載されました。

その要旨は、金融正常化を急ぐべきだ、他国・他地域の米国への依存度を下げるべきだ、周囲を意識し過ぎてはならない、ということになるでしょうか。印象としてはかなり強硬な路線を描いているように感じられます。

ハト派で知られるイエレン議長の記者会見がどの程度まで踏み込んだ内容になるのか。これはもう2017年相場の天王山、大きな分岐点と言ってもよいでしょうね。
(スズカズ)

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「禍福は糾える縄の如し」

e.sakurai |2017/06/13 7:18 am

6月1日に「禍福は糾える縄の如し 第5次産業革命とバイオ相場。
バイオ関連 稼足銘柄20銘柄」という電子書籍を出しました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B071J8JF59/

以下はその「はじめに」。

2002年秋。
阪急茨木駅からモノレールに乗り換え大阪大学医学部のある研究室を訪ねた。
日本初のバイオベンチャーとして上昇したアンジェスMGの創業者インタビューが目的だった。
不思議なことに当時はあまり魅力を感じることがなく、取材はそれきり。
以後10年近く訪れることはなかった。
ところが、その後田町の東京本社に取材して改めて同社のポテンシャルを認識したのも事実。
研究は進んでいたのである。
2006年、ナンキャリアというバイオベンチャーを取材した。
患者さんのQOLを高めるために幹部に直接に制がん剤を運ぶという研究に感動した。
しかも資本面では当時まだほとんど話題にもなっていなかった「株主割当増資」を実施。
株価が何回も急騰した記憶が残った
新横浜のメディネットを訪問したのも同じ頃。
点滴を受けている患者さんの姿を見たのが印象に残っている。
数年前の秋。
カイオムバイオという会社を取材した。
パンデミック症候群に対する期待感で株価は一気に20倍以上に暴騰した。
2年間の初夏。
山形県鶴岡市へ飛んだ。
HMTの研究所見学。
何もない畑の真ん中に大きな研究棟。
うつ病のマーカー研究を続けている研究者の姿を見学。
今年になって株価は3倍近く上昇した。
苦節2年というところだろうか。
どの銘柄にも共通していたのは「志」。
患者さんを治し、新たな医学や健康の提供を行うという必死の研究だった。
たぶん株価だけの問題ではない。
しかし患者さんを救うというのは否定できない共通理念だろう。

残念ながらバイオセクターというのは株価的には抱擁か、心中かの苦しい選択の繰り返し。
歓喜と失望の時期がほぼ1年ごとに落とすれるリズムがあるような気がする。
前回バイオ相場があったのは2016年5月までの相場。
あれから1年。
リズムはバイオに巡ってきたように思えるのは気のせいだろうか。
バイオ株を取り巻く環境、そして市場動向を改めて考察してみた。

そして「おわりに」

4月28日に完成した自民党の「経済構造改革に関する特命委員会の最終報告」。
題して「経済構造改革戦略:Strategy5」。
その中の《戦略2》は第4次産業革命の社会実装によるSociety5.0の実現。
「医療・介護革命」を積極的に推進するためにICT、AI、ビッグデータ、ロボット、高度センサーなどの最先端技術を医療・介護の分野において社会実装し、日本の隅々まで質の高い医療・介護サービスが受けられるようにする。
これが骨子である。

(1)人工知能を活用したがん治療・難病治療の実現
(2)「遠隔医療」の社会実装
(3)革新的「創薬」の支援
(4)医師が患者の病歴・薬歴を瞬時に把握できるデータ利用システムの構築
(5)「介護革命」の実践
(6)「医療・介護革命」の推進に向けた「サンドボックス型特区制度」の活用

特に(3)の革新的「創薬」はまさにバイオベンチャーの世界。
国策に沿った動きであるとも言えよう。
「不老長寿」を求めている訳では決してない。
難病、難治疾患で苦しむ患者さんのためにバイオベンチャーは「『志』追求型企業」として日々行動しているのである。
ここを忘れることなく、それでも株式市場に携わるものとして、バイオベンチャーの研究の進展と株価の発達を願わざるを得ないというのが正直な気持ちである。
「日本の医薬品の質と競争力を高めるとともに、日本市場にとどまらず世界を見据えた展開を図ることが」できるよう積極的な推進を図る」。
その延長線上に世界で活躍する日本のバイオという日々がやってくると信じたいものだ。

以下は今朝の場況。

「とんがっていたものが売られ冴えなかったものが買われた」

週明けのNY株式市場は軟調展開。
NYダウは4日ぶりに反落した。
アップルやマイクロソフトなどハイテク株の下落が継続。
「投資家心理を冷やした」との解釈。
VIX(恐怖)指数は11.46%まで上昇した。
先週末に3.87%下落し昨年1月7日以来の下落率を記録していたアップル。
週明けも2.38%安と大幅に3日続落。
アイフォンの販売が懸念されておりみずほ証券などの投資判断引き下げも影響した。
もっとも日足チャートは長い下ヒゲ。
「底入れ感」という指摘もある。
ネットフリックスが4%超の下落。
フェイスブック、アマゾン、アルファベット(グーグル)なども軟調。
週末に6%超の急落を見せたエヌビディアは小幅反発。
イメルトCEO退任を発表したGEやIBMなど値動きが冴えなかった銘柄は逆に堅調展開。
セクター間の巻き戻しのような動きも見られた。
FOMCを控え「低リスク通貨」とされる円は強含み。
ユーロは対ドルで4日ぶりに反発。
金が4日続落しており地政学等リスクは低下している印象。
資金流入が続いてきたIT株と並んで上昇してきたビットコインも急落。
「大きな資金移動の予兆」という声も聞こえる。

週末のNY市場でのFAAMG株急落のあおりを受けた格好で軟調となった週明けの東京。
NYほどITセクターが市場をけん引してきた訳でもないのに不思議な構図となった。
ここまで冴えなかったセクターの自動車や金融がしっかりしてきたのは主役の交代場面なのかも知れない。
昨年も6月を境に主役セクターがガラリと一変したことも市場の記憶には残っていよう。
「中長期の視点では、良い押し目買いのタイミング」という声もある。
時間軸を長くすれば右肩上がりに変化はなかろう。
問題はその長い時間軸を許容し我慢できる投資家がどれだけいるかということ。
せっかちな投資家にとっては、市場の息吹の変化は結構重要なファクターとなる。
225先物大証夜間取引終値は日中比40円安の19820円。
25日移動平均(19835円)は下回った水準。
騰落レシオも96.86%まで低下。
サイコロは4勝8敗で33.3%だ。
空売り比率も37.6%と売り方も戦闘意欲が旺盛ではなさそう。
見極めるべきはFOMCとかフランス選挙などではなく、セクター移動が起きるのかどうかということだろう。
(櫻井)。

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吃逆? 水を飲んで深呼吸せよ

iwamoto |2017/06/12 7:48 am

「ハイテク株の急落は上昇相場における一時的な“しゃっくり”ということになる」−。9日の金曜日、米国株式市場で起こった奇妙な逆行現象が話題になっています。

ダウ工業株30種平均が前日比89.44ドル高の2万1271.97ドルと史上最高値を更新する一方、アップルやアマゾン・ドット・コム、グーグルの持ち株会社アルファベット、フェイスブックなど大型ハイテクの“FAAMG銘柄”が急落。NASDAQ指数は前日比113.846安い6207.918と1.8%の下落となりました。

ダウ工業株の最高値更新には、金融株やエネルギー関連銘柄の上昇が寄与していますから、FAAMGが売られてトランプ関連の旧勢力が買われる構図があります。

ハイテク株に何が起こったのか。いくつかの材料が上げられています。(1)ゴールドマンサックスがFAAMG銘柄について、1970年代のニフティ・フィフティ相場、2000年のドット・コムバブルを彷彿とさせるような人気の偏りがあるとし、警戒感を表明したこと。(2)空売り専門の調査会社・シトロンリサーチが半導体大手・エヌビディアについて「バクチ株」と売り推奨したこと。(3)ブルームバーグが「アップルの新型アイフォーンは高速データ通信に対応できない可能性がある」と報じたこと−などが上げられます。特に、ゴールドマンの“売り推奨”は効いたかもしれません。

ただ、冒頭のバロンズ誌の記事によると、「バリュエーション割高」論がウォール街の通説かというとそうでもなく、「問題はない」との声も紹介されています。

恐ろしいのは、5銘柄の存在感。別の記事によると、FAAMG5銘柄の合計時価総額は年初から6月8日までに6000億ドル以上膨らんでおり、これは香港と南アフリカのGDPを合計した金額とほぼ等しい。そして、この6000億ドルのうち、970億ドルが9日の急落で消失したそうです。

極端な人気の偏りは、その反動現象を起こさせるもの。忘れられていた金融やエネルギーが恐る恐る復活し始めたのは、マーケットがまだ健全な状態にある証拠。今週はFOMCがあって3回目の利上げが決まるのはほぼ確実。原油だってカタールの状況次第では案外、どうなるかわかりません−そんな感覚も大事です。

バロンズ誌の記事ではこの急落について、“しゃっくり”と表現されていました。“しゃっくり”は横隔膜の一時的な痙攣。普通は数分もあれば止まります。当人はつらいけれど、すぐに収まるようなら健康への影響も限定的。そもそも身体の異常によるものではなく、健康な人でも起こります。
ただ、2日以上も“しゃっくり”が続くようなら、内臓の病気が原因かもしれない、と疑った方がいいそうです。

さて、ソフトバンクの相場にとっては、今回のFAAMG急落は痛い出来事ですが、それを乗り越えてこそ強い相場になるもの。最初の試練をどう乗り越えるのか、注目しましょう。(イワモト)

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動いてから動く

r.matsushita |2017/06/09 8:15 am

 今日の午後は、ECB理事会・英国総選挙の結果、アメリカ議会における前FBI長官の発言などを受けた欧米の株価、為替市場の反応、それを見て日本市場の前場がどう動いたか、のその後、ということになるのですが、何しろ去年はブレグジットによる相場波乱があったりしたわけですから、否応なしに注目せざるを得ない、ということになっているのでしょう。(メジャーSQ当日でもありますし。)

 相場が動いてから、(それを見て)ポジションをどうするか、という意味で動く、ということで、「動いてから動く」という(目先指向の)市場参加者も多いのだろうな、という気がします。材料を受けて日本株安・円高に大きく振れるなら買いのポジションを取ろう、とか、逆に大きく上昇したら売りのチャンス、ということで、そこで機敏に動けば利益を得られるかもしれない、といった感じでしょうか。

 とはいえ、市場参加者は様々で、個別株を中長期スパンで買っている、という人にとっては、英国総選挙もコミー証言もそれほど注目に値する材料でないかもしれません。(トランプ氏の大統領生命にとっては極めて大きなリスクだとしましても。)

 全体の需給からしますと、海外勢の売りがかなりあった去年に比べれば、売りを仕掛ければ大量の売りが追随するに違いないと「想定する度合い」が今年は小さいでしょうし、円高の影響で企業収益が不安だった去年と、多少の円高でも企業業績はしっかりだろう、と思える今年では違うところです。

 目先の下げから、年後半の相場の不振、といったことを意識すべき局面であろうかとは思いますが、数年スパンで強気継続という基本方針は堅持で(多分)いいのでしょう。

個人株主のシェア
 株主全体に占める個人の比率は、数十年に亘って傾向として下がり続けています。証券取引所は毎年株式の保有状況の調査(株式分布状況調査)をしていまして、今年3月末時点のデータが、6月中旬に公表されるはずですが、個人のシェアはひょっとすると15%を割り込んでしまっているかもしれません。(昨年は17.3%でした。)

 アベノミクス相場の前辺りまで、個人のシェアは20%くらいで安定しているかに見えたのですが、アベノミクス相場での株価上昇に連れてまた低下してしまっています。(シェアが上昇しているのは海外勢で、30%を超えています。)

 理由は簡単で、「個人は株価上昇で利食い売りした」ということでしょう。利食いしたのですから結構なことではあるのでしょうが、利食いした資金がそのまま株式市場から離れてしまっているとすれば残念なことです。

 利食い資金の全部がまた株式買付に使われるべきだ、ということはありませんが、例えば株価上昇によって割高になった銘柄を売った資金が、その人が割安と思う銘柄の買い付け資金に回る、といったことが起きれば、個人の株式保有シェアがそんなに下がることはなかろうと思います。

 市場全体が割高で、割安と思える銘柄がほとんどなくなった、という状態であれば、個人資金が戻って来なくても仕方ないという気はしますが、現状を見れば日本の株価が全体として割高という感じはしませんので、その状況で個人のシェアがどんどん下がるというのは何か問題があるのでは、と気になります。

 例えばの話し、昨日現在で全市場上場3699銘柄のうち、PBRが0.5倍未満の株式が、396銘柄あります。PBR1倍未満の株式は、1559銘柄あります。市場の価格形成が大きく間違っているとは思えませんので、低PBRの株式にはそれなりの理由があるのでしょう。

 しかしながら、PBR0.5倍ということは、例えて言うなら、「1万円札の入った財布が5千円で売られている」ということです。入っている1万円札が「ホンモノ」なら買わない手はありませんから、買われないのは要するに「その1万円札はニセモノだ」と思われている、ということです。

 もし、その1万円札がホンモノだ、と分かれば、その財布の価格はすぐに1万円以上になるはずです。

 PBR0.5倍の株は、稼ぐ力があって株主に利益をもたらすことが出来る、と思われさえすればPBR1倍以上にはなるはずだ、というのがふつうに考えらえることです。それでも、低PBRに放置されるということは、株主がその会社の経営者の「株主のために稼ぐ力」を信用していない、ということです。

 攻めのコーポレートガバナンスということが定着しつつある中で、何とも残念な話です。任天堂だのソフトバンだのといった時価総額の大きな株式については、海外投資家、国内機関投資家などがこぞって買いを入れるので、もちろんPBRは1倍を超えて買われますし、それなりに妥当な株価が形成されるに違いありませんが、低PBRに放置されている時価総額が数十億円以下しかない、という株式はほとんど市場参加者から見捨てられた状態になってしまっている、ということです。

 100%自己の責任でリスクを取れる個人投資者に対して、そうした見捨てられた株価の状態にある会社の経営者が、本当はこの1万円札はホンモノです、と納得してもらえるように振舞う、ということになれば、掘り出し物の株式はまだいくらでもある、という気がします。もっとも重要なことが、そうした状態にある会社の「経営トップの力量と株主の利益に対する考え方にある」というのが本当に何とも言えないところです。
 
平成29年6月9日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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日経リンク債

k.nakajima |2017/06/08 9:43 am

6月2日(金)、日経平均株価は因縁の20.000円を2015年12月1日以来、実に1年7か月ぶりに回復出来ました。  国内年金系基金の買い、外国人の新規買い等その背景に関しては色々な見方が出ているようです。 当日の売買代金は3.2兆円、日経平均先物の日中出来高は81.105枚と其々通常の5割増しの大商いとなっています。  確かに現物株の売買代金の急増はそうした長期投資家の参加を示すものといえます。 一方先物の売買枚数の急増に関しては、日経リンク債のノックインに絡むポジションの解消との見方が一般的です。

日経リンク債とは現在の株価水準から見て、当面付かないであろう水準のオプションを売る事で、手に入るオプション料を利息原資として高い利回りを目指すものです。 具体的には2016年11月のトランプ大統領当選を好感し日経平均は急伸するのですが、それでも19600円台で6回も頭を押さえられ2万円は遠いとの認識が広がります。 その場合2万円は付かない前提で2万円のオプションを買う権利(コール)を売る事でオプション料を手に入れる戦略が取られます。 このリンク債を買った投資家にはこのオプション料が配分され相対的に高い利回りを手に入ります。  

一方売られたコールはおもに証券会社が買い向かいます。 証券会社は株価下落によりコールの価値が減価することをヘッジする為、日経平均の先物を売り建てます。 株価とノックインの価格が離れていたらヘッジ売りも少なくて済みますが、ノックイン価格に近付くとオプションの発生確率が高まるため、ヘッジ量を増やすつまり先物買いを増やす必要が生じます。 こうした動きを投機筋が見逃すはずが有りません。 投機筋はこうしたヘッジ買いを誘うため、更に先物買いを強め値段を上げようとします。 そして2万円にノックインです。 このリンク債を購入した投資家には損失が発生しますが、証券会社は2万円のコール(買う権利)を持っているためここで利益が発生します。 更にノックインしたことでヘッジの必要がなくなった為、売り建てていた先物を買い戻すことになります。 この買いで更に価格が上昇するのです。 節目を抜くときにはこうした投機筋の思惑と、証券会社の機械的なポジション整理が株価を押し上げる原動力になる事が多いようです。 2万円をノックインしたことで、これ以降の株価は2万円を挟んだ新たなレンジを探ることになります。  金曜日のメジャーSQにおけるSQ値がひとつのヒントを与えてくれるでしょう。
(中嶋)

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雨降りの日は、「AI」についてじっくり考えてみよう

k.suzuki |2017/06/07 8:00 am

まもなく梅雨入りです。しばらく雨降りが続きますが、草花が育つための恵みの雨です。炎天の夏がやってくる前には欠かせません。この時期の早朝、アジサイやムラサキツユクサのしっとりとした風情は格別のものがあります。

書店の店先には、人工知能(AI)、ビットコイン、仮想現実(VR)、自動運転、水素エネルギーの書物が山積みとなっています。私たちの地球には「第4次産業革命」が到来しているようです。革新的な技術が本当に私たちの身の回りにやってくるのかどうか、という議論はとうに片がついたみたいですね。

今のところ想像できる範囲内に示されている最先端のテクノロジーは、いずれ近い将来、実現するのはもはや議論の余地のないことのようです。

少し前であればそのような未来が、実際に人類のメリットになることなのか。技術革新をしゃにむに追求したのはいいけれど、それによって職を失ったり、貧富の格差が拡大したり、防ぎようのないサイバー攻撃にさらされたり、個人情報の収集がとんでもなく高度化してプライバシーがまるでなくなったりと、私たちの暮らしに明るい未来をもたらすものなのかどうなのか、それなりに議論の機会があったように思います。

それが今では、もはや技術が革新してゆくのは自明のことであって、そこでの好き嫌いや許諾の可否はわざわざ問われません。議論はすべて出尽くしたかのように議論の機会さえなくなって、世の中はなし崩し的にそうした複雑な未来に向かって急発進しているようです。

思えば現代に生きる人々はこの20年くらいの間に、パソコンを買うか買わないか、携帯電話を持つか持たないか、スマホに変えるか変えないかで、幾度となく小さな選択を強いられてきました。いずれも個人や家庭にとってはけっこうな金額の出費なのですが、いつのまにかそうせざるを得ない状況に押しやられてきました。

あまりすっきりしないまま、恐る恐る買ってみるとそれなりに便利でかっこよくて、暮らしの質が上がったようで、遊び感覚のまま現在まで来ています。家計の中ではオカネの支出の場が大きく変化しました。

今度はそのような選択が、マイカーとか取引銀行とか、マンションとか住まいの地域とか、もっと大きな支出を迫られる場所に移ってゆくことになるでしょう。携帯電話のような趣味の世界の気軽なチョイスでは済まなくなってきました。

提供する側の企業は死に物狂いです。技術革新の優劣がはっきり決着する前に先頭集団についておかないと、オール・オア・ナッシングの世界で完全に取り残されてしまいます。

今年も折り返し地点に差しかかっていますが、企業が本気で走り出す素地は完全にできあがりました。あとはやるかやらないか、トップの決断だけです。雨降りの日は外出もせずに、じっくりそのあたりのことを考えておきたいものです。
(スズカズ)

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「鳥獣戯画」

e.sakurai |2017/06/06 7:22 am

週末段階で、セミナーなどで聞いてみたところ・・・。
2万円に乗せて「ワクワクドキドキ」派は全体の3分の1程度。
3分の2は「ハラハラドキドキ」派で、踊っていう様子は全くありませんでした。。
この投資心理が逆転するのはたぶん日経平均が22900円(バブル高値→その後の安値の半値戻し水準)とズーと言っています。
半値戻しは全値戻しと考えれば、ようやく半値戻しを見たところでの気分転換。
日経平均が2万円に乗るまでは「2万円限界説」。
2万円に乗れば「PER16倍で22400円」。
トレンド追随型のコメントよりは良いと思うのですが・・・。

日経平均が20012円の高値を付けた2015年12月1日時点の円相場は1ドル=122円台。
日経平均の予想PERは15.71倍。
予想EPSは1274円。
先週末の予想PERは14.39倍。
予想EPSは1402円台。
2015年当時の1ドル=122円台と比較すれば現在のドル円相場は10円程度高い水準。
為替から収益力に視点は変化していることの証左でしょう。
相場の大きな変化は6月後半に訪れることが多いもの。
これも今年前半からセミナーなどで言ってきましたがようやく市場でも話されるようになりました。
「豚は太らせてから食べる」という市場マネーの常とう手段が残っているとすれば・・・。
20日過ぎくらいまでは結構な過熱局面も想定できるでしょう。
一方で「山より大きなイノシシは出ない」。
また「ミネルヴァのフクロウは黄昏に飛び立つ」。
鳥獣戯画の世界がやってくるのかも知れません。


先週から登場してきたアノマリーは月末安月初高。
NY市場の月末はこの1年で3勝9敗。
ところがその翌日となる月初の日経平均は12連勝。
昨年7月106円高(前日のNYダウは235ドル高)
8月66円高(同24ドル安)
9月39円高(同53ドル安)
10月148円高(同164ドル高)
11月17円高(同18ドル安)
12月204円高(同1.98ドル高)
1月479円高(同57ドル安)
2月106円高(同107ドル安)
3月274円高(同25ドル安)
4月73円高(同65ドル安)
5月113円高(同40ドル安)
6月209円高(同20ドル安)。

12月3月6月と決算開示終了翌月に200円以上の上昇となる傾向も指摘されています。
「好業績を受けて株式の割安度合いが高まるからだろう」という声も聞こてきました。
「月初に、資産ウェイトを変更するタイミングが集中」という指摘もあります。
アノマリーは皆が言い始めると途絶えるのお約束。
今月末と来月初が楽しみです。

昨年11月に作成した「平成丁酉(ひのととり)29年相場予見」の検証。

★睦月(1月)小浮動(日経平均前月比73円安)
★如月(2月)持ち合い(同77円高)
★弥生(3月)下押す(同209円安)
★卯月(4月)小反発(同287円高)
★皐月(5月)乱高下(同453円高)
5月1日19144円→16日19998円→18日19499円。
854円上昇→499円下落。
★水無月(6月)は「急落」
★文月(7月)は「軟弱」。
「もう当たらなくていい」という印象。

以下は今朝の場況。

週明けのNY株式市場は3日ぶりの反落。
もっともNASDAQはザラバの史上最高値を更新する場面もあった。
英ロンドン中心部でのテロ。
サウジアラビアなどがテロ組織を支援したとしてカタールとの国境を断絶。
これら地政学リスクの高まりから売り先行の展開となった。
もっとも中東の混乱は原油価格の上昇につながりエネルギー関連セクターは上昇。
長期金利低下一服から金融セクターが反発。
悪材料を逆手に解釈するという高値圏特有の動きだろうか。
グーグルの持ち株会社アルファベットが節目の1000ドルを突破。
一方でアップルは投資判断の引き下げの影響からNYダウを10ドルほど引き下げた。
フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は3日続伸。
「仮想通貨」関連としてAMDやエヌビディアの上昇が寄与した格好。
半導体関連セクターの強さは継続している。
ISM非製造業景況指数は56.9。
前月から0.6ポイント低下したが材料視されず。
VIX(恐怖)指数は10.07まで上昇。
金先物価格の堅調さがやや違和感。
10年国債利回りは先週末比0.021%上昇し2.178%。

週末発表の軟調だった5月雇用統計などは話題にもならずの週明け。
とはいえ小幅なプラスとマイナスを繰り返し終値はマイナスだった月曜の東京株式市場とでも解釈できよう。
「弱材料に対する耐性はついている」というのは高値局面でよく聞く言葉。
その昔は「今日の高値は明日の安値」という言葉があったことも思い出される。
225先物大証終値は日中比10円安の20140円。
2万円復活から3日目も2万円はキープできる数字。
TOPIXが1600ポイント台に乗ってきたが、むしろこちらの出遅れ感の方が目立つ。
2015年8月高値1702ポイントが一つの目標だ。
ドル建て日経平均でさえ182.98ポイントまで高値を更新。
比較すれば出遅れ感は顕著だ。
25日線(19727円)からのかい離はプラス2.2%。
2012年12月のアベノミクススタート時にゴールデンクロスした12カ月移動平均と24カ月移動平均。
昨年6月にデッドクロスしたが5月に再びゴールデンクロス。
中長期的な紙芝居チックな支えになろう。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲13.081%(前日▲12.298%)。
買い方は▲3.803%(前日▲3.860%)。
10%以上かい離してきており買い方有利の状況。
空売り比率も36.1%と問題ない水準。
日経平均採用銘柄のEPSは1408円58銭と増加継続。
東証一部の単純平均株価は週末比6.19円高の2863.23円。
JPX日経中小型株指数が06年8月以来の高値水準まで上昇。
全体かさ上げの方向は続いていると見るべきだろう。
ボリンジャ―バンドのプラス2σ(20223円)への挑戦と見たい。
邪魔するのは火曜安のアノマリーだろうか。
6月6日は「おけいこの日」
芸事は6歳の6月6日から始めると上達すると昔から言われてきたという。
株も6月6日にスタートすれば良いのかも・・・。
かえるの鳴き声「けろ(6)けろ(6)」の語呂合せから「カエルの日」。
「6」が羊の巻いた角の形に見えることから「羊の日」。
そして「補聴器の日」、「ワイパーの日」、「ロールケーキの日」。
新約聖書「ヨハネの黙示録」に登場する「獣の数字666」を背景に「恐怖の日」でもある。
(櫻井)。

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株式以外に行き場ない…米国の話

iwamoto |2017/06/05 7:39 am

 先週2日に発表された5月米雇用統計は意外な結果となりました。
 まず、(1)非農業部門の雇用者は前月比13万8000人の増加。その前日に発表されたADP雇用レポートが前月比25.3万人増と高い伸びを示していたことから、「20万人以上の雇用増となってもおかしくない」との見方もありましたが、結果は市場予想(18万2000人)をも下回る水準に落ち着きました(この背景には「夏の仕事に就くため、5月は職探しをしなかった」という季節要因があった、との指摘もあるようです)。

 さらに、既発表の3月・4月分が合計6万6000人下方修正されたため、この3か月間の平均は11万8000人と過去1年間の平均18万8000人からみると、増加ペースは急減速していることになります。

 逆に、(2)失業率は4.3%と前月実績も市場予想(ともに4.4%)も下回りました。この4.3%という失業率は2001年5月以来、16年ぶりの低水準です。

 もっとも、(3)市場の関心が高いのは賃金の伸びですが、平均時給は前年同月比2.5%増と伸び率は前月並み。2.6%と小幅に伸び率が高まるとの市場の期待を裏切る結果になっています。

 株式市場からみると、雇用の現状がそれほど悪化しているわけではなく、FEDはタカ派スタンスに踏み込みにくい−。この程度の数字が一番受け入れられやすいものだったのでしょう。ダウ工業株30種平均が2日連続して過去最高値を更新しています。

 とはいえ、日本株にとっては厄介な状況です。6月FOMC(来週13〜14日開催)での利上げはまず間違いない(CMEのFEDwatchは94.6%の確率でアリ)としても、9月以降の利上げ政策に微妙な影響が出てきます。

 この低水準な雇用、賃金の伸びを受け、今後の利上げペースが鈍化するとの観測を促し債券に買い物。長期10年債の利回りは2.16%と、4月10日に記録した年初来最低の2.17%を下回る水準まで低下しました。2.16%は16年11月中旬、トランプラリー初期の局面以来の水準です。
 為替市場でも、日米の長期金利差が縮小を読んで円買い・ドル売りの動きが起き、1ドル110円30銭台まで円高が進みました。

 今週号のバロンズ誌は「投資家にとって株式以外に魅力的な投資先はあるのだろうか。米国10年国債利回りはたった2.16%だから。株式の方が依然として魅力的だ。特に、米国経済の底堅い成長が続き…」と、「株式以外に資金の行き先がない」と、うらやましいような現状を、米国株高の背景として解説しています。

 先週は米ダウ工業株だけでなく、英国FT100、ドイツDAXなど欧米の主要国の株価が軒並み過去最高水準に進んでいました。世界的な株高=リスクテイクの波が起こっているのですが、為替感応度が高い日本株がどこまでその波についていけるか。先週、2万円を回復してもう一段高を狙いたい日本株にとって、為替動向はかなり重要なポイントになるかもしれません。

 もちろん「日本株はまだ割安」という視点は大事です。先週金曜日現在の日経平均EPSは1402円ですから、仮にPER15倍でも2万1000円。市場が次のフシとして気にする2万800円なら14.8倍と、高値に恐怖感を抱くような水準ではないでしょう。

 一方、為替が気になるなら、外需株でも独自の成長シナリオのあるIT系銘柄、あるいは内需系銘柄に絞るという戦略も考えられるでしょう。こちらなら、日経平均が上がらなくてもいい、という覚悟さえあればいいのです。

 気になるのは、英国での総選挙、米国でのコミ―前FRB長官議会証言、ECB理事会と大事なイベントが8日〜9日に集中すること。米国株はもう「ロシア疑惑=トランプリスク」を無視するような相場展開ですが、仮に「爆弾発言」があったらどうか、といった警戒感はついて回るでしょう。しかし、適度な警戒感があった方が相場の持続力は高まる、ということもまた真実です。

 なお、6日(火)は下落特異日。過去、21勝34敗と6月で最も上昇確率の低い日です(上昇特異日は30日)。気をつけましょう。(イワモト)

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ようやく日経平均2万円か

r.matsushita |2017/06/02 8:14 am

 昨夜のアメリカ株は、NYダウ、ナスダックともに史上最高値新高値を更新、日経平均もほぼ1年半ぶりの2万円台示現か、というところまでまた戻って来たようです。日経平均2万円は単なる通過点、ということでその後も順調に上昇してくれないものか、と思います。日経平均の1株当たり利益は今期予想ベースで約1,400円、日経平均2万円はPER14.3倍、PER15倍とすれば日経平均は21,000円ですから、せめてその辺りまで見たいものだという気はします。

 日経平均が2万円となれば反落が気になることになりそうですが、それに対して、ジャスダック平均やマザーズ指数は伸び伸びと上伸しているように見えます。企業収益の成長を株価に織り込む動きということであれば、中小型株、新興市場株の方が注目されるということで、相場全体とすれば森を見ず木を見る、という局面、という風に見るべきなのかもしれません。
 
 アメリカ株相場は、FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)といった時価総額の大きなネット企業の株価がリードする形の上昇で、どうもバブルっぽいという様相です。日本株相場はそうしたことにはなっていないのですが、目先反落の懸念を抱かせるものとなっています。(共和党政権第1年目は年の後半の株価が不振になることがけっこうある、という経験は覚えておくべきでしょう。)

 ただ、大相場は象徴的な銘柄の株価が大きく上昇しなければ大相場にならないわけで、アメリカでは間違いなく、大型のIT関連銘柄が大相場を形成しつつあるようです。株式相場全体として「バブル相場」に向けて走っているのでしょう。

 日本でも、例えば、ソフトバンクとか任天堂の株価がさらに大きく上がるというような局面が到来すれば、大相場感覚が出て来ると思います。そうなるかどうか分からないわけですが、当面は比較的小型の銘柄、高成長イメージの銘柄、といった個別銘柄物色が続くと見ておくところなのでしょう。

 地政学リスクはどうやら収まりつつあるようですが、6月8日の英総選挙がちょっと薄気味悪い形勢になって来たようです。保守党圧勝でメイ首相主導のブレグジット交渉が進展、というシナリオが崩れますと、ポンド安→ドル安→円高→日本株波乱(ボラティリティー指数の上昇)といった「短期的な相場変動」が起きる可能性が出て来ます。

取締役報酬
 わが国の法律では、株式会社の取締役の報酬は(定款で定められていなければ)株主総会で決議する、ということになっていまして、この辺りはアメリカなどの法律より(株主主権の観点から)先進的な仕組みになっています。(アメリカでも、いわゆる”Say on Pay”といった動きはあるとのことですが。)

 ただ、実務的には、取締役の報酬は「同業他社の水準を参考に」といったあいまいな基準で、従業員の中での最高位という形で決まってしまっているのが実情のようです。

 コーポレートガバナンスの観点からは、取締役の報酬は、以下のように「株主利益の極大化を目指して」決められるべきもの、とされています。

「コーポレートガバナナンスコード」
【原則4−2.取締役会の役割・責務(2)】 取締役会は、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行うことを 主要な役割・責務の一つと捉え、経営陣からの健全な企業家精神に基づく提案を歓迎 しつつ、説明責任の確保に向けて、そうした提案について独立した客観的な立場にお いて多角的かつ十分な検討を行うとともに、承認した提案が実行される際には、経営 陣幹部の迅速・果断な意思決定を支援すべきである。 また、経営陣の報酬については、中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映させ、 健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを行うべきである。

補充原則 4−2 経営陣の報酬は、持続的な成長に向けた健全なインセンティブの一つとして 機能するよう、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定すべきである。

 日本という国は、「改革が遅々として進む国」なのだそうです。取締役の報酬について、昨年の税制改正によっていわゆる「リストリクテッド・ストック」の導入が可能となりました。今月中下旬に集中して開催される株主総会において、この手の取締役報酬制度がどれくらい出て来るか?大いに注目しているところです。
 
平成29年6月2日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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喫煙の話

k.nakajima |2017/06/01 9:50 am

煙草を吸い始めたのは多分二十歳前だと記憶しています。 当時大学の武道系のクラブに入っていたのですが、尊敬する主将がかなりのヘビースモーカーで飲み会で勧められたのがきっかけでした。 その後証券会社に就職、支店に配属されましたが営業マンのほぼ全員がスモーカーだったと記憶しています。 確かにノルマ、株価変動等ストレスの多い仕事で喫煙の本数も増え、毎日2箱程度吸っていました、生意気にもフィルター付きのピースです。

その後フランス勤務になりましたが、当時のフランスは喫煙に対し極めて寛容で、若い女性が両切りの煙草を口に咥え街を颯爽と歩く姿に少なからずカルチャー・ショックを感じたものです。 フランスの煙草は代表的銘柄「ジタン」がそうで有る様に、香料が入っていない独特のもので基本はフィルターなしの両切りです。 アラン・ドロンの愛用の煙草ですが、確かに彼のジタンを咥えた立ち姿はフランスそのものでした。 ジタンには巻紙にトウモロコシの繊維を使った「ジタン・マイス」という種類があり、顧客の銀行家の中にも愛煙家が多かった記憶があります。 トウモロコシが原料の為、巻紙の色は薄い黄色になります。 彼らの言い分は、煙草が体に良くないのは匂い付けの香料と白い巻紙との事。 「ジタン・マイス」は其の二つをクリアしているので体に悪いはずがないと、極めて説得力のある指摘でした。 丁度その頃、愛煙家で著名な経営者が次のような発言をしていました。「愛煙家が肺癌になる確率が、非愛煙家の2倍との指摘は数字の取り方に問題がある。 非愛煙家の数を乳幼児から、愛煙家の数を20歳から計算しているので当然確率は2倍になる」この発言の根拠も確認せず、我が意を得たとばかりに喫煙を正当化した記憶があります。 更に香料と白い巻紙が無ければ問題ないと、葉巻とパイプに嵌ったのもその頃です。 パイプの素材は「ブライヤー」という木を使いますが色々な形が有り、結局10本近く購入したでしょうか。 白い海泡石を使ったものあり結構な出費をした記憶があります。 このパイプは今もインテリアとして飾っていますが。 

その後勤務地がフランス以外になると再び日米英の紙巻きに変わります。 ストレスの多い職責と相まって軽い煙草ながら一日に4箱程度の、正にヘビースモーカーになっていました。 当然妻からレッドに近いイエローカードが出されるのですが、何故か禁煙は自分の意志で行いたいとの意識だけは持っていたようです。 60歳を契機に止めるのが密かな決意でした。 しかし60歳の誕生日の当日、起床と共に無意識に一本吸っていたのです。 情けない限りで、少しハードルを上げて再トライを誓うしかありません。 「来たる正月から止める、止めるに当たり自分の意志の力だけで禁煙する」つまり禁煙するに当たり、水を多量に飲んだり、ガム、漢方薬等の助けも借りない、今までの生活の延長で喫煙だけを排除するというものです。

それから10年、どうやら禁煙には完全に成功しました。 しかし6年前に思いもよらず軽い肺気腫を患ったのです。 タバコが原因の病気です。 「禁煙したのに何故?」との疑問を医師にぶつけたところ、「禁煙をしても、それまでの過度の喫煙が影響しての発病です。 あなたのようなケースは結構多いのです。 誰でも加齢と共に肺機能は落ちてゆくので、そのスピードを落とす治療をしましょう。  10年後には他の人と同じ水準になります」と冗談とも励ましとも取れる言葉です。  幸い軽度だったこともあり、番組で話すことに支障の無かったことは幸いでした。
(中嶋)

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ニッポンの誇る「課題」の数々

k.suzuki |2017/05/31 8:00 am

日本はいまや世界の中でも、最も先端的な部分を突き進む国として知られています。

社会の抱える「課題」の先進国です。人呼んで「課題先進国・ニッポン」。

どんな課題があるのでしょうか。少子化、高齢化は言うまでもなく、そのふたつを筆頭格として介護、医療費、年金財源、政府債務、過疎化、中小企業や農業の後継者不足、老朽インフラなど、次から次へと数え上げることができます。

具合の悪いことに、ひとつの課題が別の課題の原因となっており、それが次から次へと連鎖してゆきます。国家財政がどうにもならない状況に陥ると、削りやすいところから削られます。「象牙の塔」とされる国立大学は声が小さいせいか、いの一番に財源カットの対象とされ、日本の誇る産学協同による研究開発力にも陰りが出ています。

地方自治体の疲弊は教員採用数の減少につながり、中学校教諭の長時間労働のは民間企業の比ではありません。地方の市会議員、村会議員の給与はアルバイト生並みで立候補する議員の確保に苦労しています。

現代ニッポンが山積みとなった数々の課題をいったいどうやって切り抜けてゆくのかと、全世界が注目しているほどです。そのニッポンが抱える喫緊の課題が人手不足の問題です。

月末の昨日、厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率は1.48倍でした。前月比+0.03ポイントの上昇です。あの世界史に残る80年代バブルのピークである1990年7月の1.46倍を上回って、高度成長の末期につけた1974年2月の1.53倍以来、実に43年2カ月ぶりという高さです。

明日から正式に解禁される来年春卒業の学生さんの就活は、人手不足を反映して内々定が続々と出ているとか。人手不足こそが目下の新しい課題です。

ただ、就職氷河期、非正規雇用という言葉はいつの間にか目の前から消えてしまいましたが、そういう状況をメディアが取り上げなくなったというだけで、ひとつ前の時期に起こったことは確実に今の世の中にも刻印されています。

課題とは、ひとつひとつ克服してゆくべきものです。それには今日できることを、今日のうちに片付けてゆくしかありません。
(スズカズ)

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「おめざめチェック」

e.sakurai |2017/05/30 7:22 am

株式投資にはルーティーンワークが必要であることは言うまでもありません。
でもそのルーティーンワークは人それぞれ。
多くの取捨選択の果てに個人的に辿りついた「おめざめチェック」。
重要なのはただチェックするのではなく数字を体で感じて、その先を読むこと。
この差はパフォーマンスの違いの肥料には間違いなくなってくれる筈。
毎朝30分の積み重ね。
野球だってゴルフだって毎日連中すれば、ヒョッとするとプロになれるかも知れないんもの。
株もそうであれば良いのですが・・・。


【HPなどでの「海外指標」】
NYダウ:NASDAQ:S&P500:
3市場の売買高:直近20営業日平均69億株
VIX(恐怖)指数:VXV(3ヶ月先の変動)
SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数):ダウ輸送株指数
10年国債利回り
FT100種総合指数(ロンドン)
クセトラDAX指数(フランクフルト)
CAC40種平均(パリ)
1ドル:1ユーロ
金価格:WTI原油:バルチック海運指数
シカゴ225先物円建て終値:高値:安値
225先物大証夜間取引終値)

【日経朝刊の「市場体温計」など】
昨日の日経平均のチャートでの高値安値の時間帯
東証1部の売買代金
値上がり銘柄:値下がり銘柄
新高値:新安値
売買単価:1株当たり時価
騰落レシオ:東証1部の時価総額:新発10年国債利回り)

【日経朝刊の「株式市場の投資指標」など】
日経平均採用銘柄PER:同EPS(日経平均÷PER)
(5月27日1401円、16年5月6日1091円)
同PBR:配当利回り
東証1部全銘柄PER:同PBR:同配当利回り
株式益回り:予想&前期基準6.02%
空売り比率(2016/6/9・47.0%、 2017/4/6・45.2%)
単純平均(東証1部全銘柄)(2016年末 2763.27円)
日経VI:NTレシオ:
(2016年 最大 12.81 8/15 最低12.18 1/7)
信用残高(水曜日)
信用買い残:信用売り残
信用倍率:2.40倍
(2016年6月4.31倍、2016年12月2.14倍)
信用評価損率
松井証券経由信用評価損率速報
売り方(2014年1/10・−15.37%、16年2/12 +1.843%)
買い方(2016年2/12−25.918%  15年6/24 −1.639%)
裁定残(毎週木曜)
買い残:売り残

【紙芝居など】

日経平均25日移動平均とかい離
同75日移動平均とかい離
同200日移動平均とかい離)
一目均衡の雲:5月15日に黒くねじれ6月13日に白くねじれ
勝手雲(基準線26→3、転換線9→10、スパン26→9)
5月11日に白くねじれ、直近上限は19716円
ボリンジャーバンド:プラス1σ、プラス2σ

以下は今後のスケジュール。

【6月】

1日(木)変化日、はがき62円に値上げ
7日(水)OECD閣僚理事会(パリ〜8日)、変化日
8日(木)ECB理事会 英国下院総選挙
9日(金)メジャーSQ、満月
11日(日)フランス下院選第1回投票、木星準順行開始
13日(火)米FOMC(〜14日)
14日(水)変化日
15日(木)日銀金融政策決定会合(〜16日)
16日(金)米メジャーSQ
18日(日)フランス下院選第2回投票、海王星逆行開始
19日(月)パリ国際航空ショー(〜25日)、変化日
20日(火)ザ・コンシューマー・グッズ・フォーラム・サミット(〜23日ベルリン)変化日
21日(水)ECB理事会、上げの特異日
22日(木)EU首脳会議(ブリュッセル・〜23日)
24日(土)新月
25日(日)ラマダン終了
29日(木)上げの特異日
30日(金)変化日、通常国会会期末

規制改革推進会議答申、成長戦略、骨太の方針を閣議決定

【7月】

1日(土)香港返還20周年、出版記念パーティ
2日(日)ユネスコ世界遺産委員会
     タイ中銀変動相場制移行から20年
3日(月)日銀短観、、3日新甫、ウィンブルドンテニス(〜16日)
4日(火)NY市場独立記念日で休場
6日(木)変化日、下げの特異日
7日(金)G7首脳会議(ハンブルグ)
9日(日)世界石油会議、満月、上げの特異日
12日(水)変化日、米ベージュブック
14日(金)SQ、
17日(月)海の日で東京休場
18日(火)変化日
19日(水)日銀金融政策決定会合(〜20日)
20日(木)ゴルフ全英オープン,ECB理事会
23日(日)新月
25日〜26日FOMC
26日(水)下げの特異日
27日(木)変化日
中旬:FRB議長半期議会証言(ハンフリーホーキンス報告)

【8月】

2日(水)ECB理事会
3日(木)ゴルフ全英女子オープン、変化日
4日(金)陸上世界選手権、天王星逆行開始
8日(火)ケニア大統領選、ASEAN発足から50周年、部分月食、満月
9日(水)変化日
10日(木)SQ、ゴルフ全米プロ
11日(金)山の日で休場
13日(日)水星逆行開始
15日(火)変化日
21日(月)バドミントン世界選手権(英グラスゴー)、仙台市長任期満了
22日(火)皆既日食(日本では見えない)、変化日
27日(日)土星順行開始
28日(月)テニス全米オープン、ロンドンはサマーバンクホリデーで休場
29日(火)変化日
29日(火)横浜市長任期満了
31日(木)サッカーW杯アジサ最終予選(日本VS豪州)
下旬:米カンザスシティ連銀金融シンポジウム(ジャクソンホール)
シンガポール大統領選

以下は今朝の場況。

海外の休場を背景に小幅な動きとなった月曜。
東証1部の売買代金も2兆円を割れた。
NY休場の夜の225先物大証終値は19690円。
ドル円は111円30銭台と特に動きなしの展開。
日経平均の25日移動平均線は19518円でプラス0.8%のかい離。
東証1部の騰落レシオは140.71%。
24日の164.60%からはだいぶ低下してきた。
アベノミクス相場以降の最高は昨年12月25日の165.56%。
もみ合いの中でこの水準まで上昇したのだから静かな盛り上がりだったと言える。
昨日の新高値は119銘柄(前日89銘柄)。
新安値は51銘柄(前日30銘柄)。
何げに上昇基調はお休み傾傾向。
いずれにしても5月月足陽線基準19310円は上回っており月末休養モードでもある。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲11.485%(前日▲11.294%)。
買い方は▲5.163%(前日▲5.045%)。
双方とも悪化という微妙な状況。
日経平均採用銘柄のPERは14.05倍。
EPSは1400.89円(5月26日1401.20円)。
日経VIは7日連続低下し14.75。
5月11日が14.03、3月17日が13.33、3月7日が14.11。
そろそろ底打ち動意の水準。
6月SQに向けて隊列を整える場面だろう。
(櫻井)。

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「政策」に戻る6月相場

iwamoto |2017/05/29 7:27 am

 今日から6月受け渡し。実質6月相場入りとなります。

その前に5月相場の成果。26日現在で日経平均は前月末比490.1円(2.55%)高くなっていますから、きっと5月もプラスで終えるでしょう。月間プラスは2か月連続。5月プラスは4年連続となりそうです。「GWが明けたら2万円乗せ」という市場の期待は実現できていませんが、「ロシアゲート事件」への警戒感から1万9500円を割る場面もありましたが、諸々の不透明材料を消化して高値圏で底堅かった1か月、といえるでしょう。

 続く6月の星取りをみると、過去10年間では○●○●○○●○●●の順。5勝5敗の引き分け。昨年は英国でEU離脱の是非を問う国民投票があり、直前の予想を裏切って離脱派が勝利したことで、24日の日経平均は金融市場の混乱を警戒して前日比1286円(8%)安と1万5000円割れ水準まで急落。為替市場では円買いとなり、一時は1ドル100円割れとなって大騒動でした。月間でみると日経平均の下落幅は1659円、率にすると9.7%と1割近くに達しています。でも、この時に「大騒ぎしたところが大底になる」という教訓を残し、それが11月の米国大統領選挙での「まさか!」の際も生かされました。

 1990年、93年、94年、96年、97年と、バブル崩壊後の下げ相場では、この6月が戻り相場の天井となるケースが多くみられました。1949年の取引所再開以来の記録では、年間高値月としては12月が最強。全68年のうち21回と、約3割の比率で12月に年間高値をつけています。それに続くのが4月(7回)、1月(6回)、6月、8月(各5回)。ですから、6月はアノマリー的にはやや高値をつけやすい月、ということができるでしょうか。

逆に、この6月が年間安値となった年は68年中2回しかありません。その2回は2006年と昨年ですから、ITバブル崩壊までは安値になったことがないという珍しい(2月と6月は年間安値となる確率が極めて低い)月でした。

 さて、過去68回では、6月の星取りは44勝24敗。勝率64.7%も上昇確率が年間で2番目に高い月でした。

 今年4月から買い越しに転換した外国人投資家がこの6月まで買い越しを続けるかどうか、それが今の相場を決めていくでしょう。日経平均の予想PERが14.05倍(26日現在)と割安観の強い株価水準ですが、それだけでは株価上昇のインパクトとしてはいまひとつ弱い。何か材料のほしいところですが、かつては政策インパクトがこの時期からの相場を決めていた印象が強いようです。別表の「6月の主要な出来事」をみても、この6月に政策が決まり(施行され)、相場を刺激したケースが目立ちます。

 報道によると、安倍内閣は6月上旬にも17年版の経済成長戦略「日本再興戦略2017」を打ち出すそうです。「加計」問題、「改憲」問題にばかり話題が集中する政権ですが、株式市場にとって物色の原点は「成長」戦略です。「健康寿命」「移動革命」「フィンテック」…内容については、すでに報道されているため、新鮮味はないかもしれませんが、さらに深堀りするようなら興味深い展開となるでしょう。

<6月の主な出来事>
1914・6.28 オーストリア皇太子、ボスニアで暗殺(第1次世界大戦の発端)
1919・6.28 ベルサイユ条約(対独講和条約)調印
1928・6.04 張作霖爆死事件(奉天事件)
1934・6.01 東京株式取引所、南満州鉄道株の取引開始
1934・6.30 日本取引所設立 東株・大株、66年の歴史に幕
1944・6.06 ノルマンディ上陸作戦
1947・6.05 米、欧州復興支援計画(マーシャルプラン)発表
1947・6.23 新憲法による第1回国会開会式

1950・6.01 三菱化成工業3分割(→日本化成・旭硝子・新光レイヨン)
1950・6.25 朝鮮戦争勃発
1955・6.01 アルミニウム1円貨幣発行
1960・6.15 全学連デモ隊、国会突入
1961・6.06 ソニー株式のNY上場認可(日本株ADR第1号)
1961・6.01 三菱重工業発足
1972・6.11 田中通産相、「日本列島改造論」発表
1973・6.02 第一次オイルショック
1974・6.26 西独ヘルシュタット銀行の営業免許停止
1979・6.28 東京で第5回先進国首脳会議(サミット)開催

1982・6.22 米IBM産業スパイ事件で日立社員など逮捕
1983・6.14 セブン−イレブン・ジャパン上場、株価1万円乗せ
1987・6.09 わが国初の株式先物取引(株先50)の取引開始
1988・6.17 川崎市助役の未公開株取得が発覚(リクルート事件)
1989・6.04 中国で天安門事件
1989・6.12 大証が日経225先物、東証がTOPIX先物のオプション取引開始
1991・6.24 野村・日興証券首脳が相次ぎ辞任(証券不祥事)
1992・6.26 米24時間株取引システム「グローベックス」稼働
1993・6.09 皇太子さま・雅子さまの結婚の儀
1994・6.21 NY外為市場で円急騰、100円突破

1996・6.18 住専処理法・金融4法が国会成立
1997・6.13 証取審、「日本版ビッグバン」報告書提出
1999・6.15 ソフトバンクが「ナスダック・ジャパン」創設発表
2002・6.25 米ワールドコムが巨額粉飾決算を公表
2009・6.01 米GMが破産法11条の適用申請
2009・6.02 鳩山首相が辞意表明。菅直人内閣へ
2009・6.11 WHOが新型インフルエンザのパンデミック宣言

2010・6.13 小惑星探査機「はやぶさ」が地球への帰還に成功
2012・6.04 ギリシャ不安。日経平均がバブル崩壊後の最安値
2013・6.22 富士山が世界遺産に登録
2016・6.16 改正公職選挙法施行(18歳以上に選挙権)
2016・6.24 英「EU離脱」受け日経平均が1年8か月ぶり安値
(イワモト)

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大きな幅のある妥当株価(フェアバリュー)

r.matsushita |2017/05/26 8:14 am

 日経平均の「1株当たり利益」は今期予想ベースで現在1400円ほどだそうです。この数字に予想PERを掛ける計算で日経平均の水準を見ますと、日経平均のPERはだいたい14倍〜16倍で推移して来ているとのことですので、

・PER14倍なら、日経平均19600円、
・PER16倍なら、日経平均22400円、

といったところです。現時点の日経平均は19800円くらいですから、PER14倍〜16倍のレンジを想定するとすれば、だいたい妥当水準(フェアバリュー)の下限辺りということになりますか。PERの変動による上下の差は2800円です。

 今期は来年3月までありますので、円ドルの想定為替レート(対ドルで110円弱辺り)に対して現実の相場ががどう推移するか、とか、アメリカ景気や世界経済の拡大ペースがどうか、とか、いろいろ条件が変わることによってこの予想1株当たり利益の額は変わって来ます。ただ、その変化の規模はよほどのことがない限り10%に満たないものだろうと思います。10%下になったとして1260円、10%上に振れたとして1540円ということで、これらの数字に上記の予想PER14倍〜16倍を掛けて日経平均の水準を計算してみますと、

・1株当たり利益1260円でPER14倍なら、日経平均17640円、
・1株当たり利益1540円でPER16倍なら、日経平均24640円、

ということになります。「妥当な日経平均株価」という観点で見ても、利益が10%ぶれるとしますと、日経平均は下は1万7000円台、上は2万4000円台、ということで、上下の差は7000円もあることになります。(7000円の上下動があったとしても、それは「妥当な日経平均株価の範囲内」ということになるわけです。)

 企業収益は想定通りに行くだろうから向こう1年の日経平均の水準を決める要素のうちで一番大きいのはPERだろう、と見るとしても、さてではPERの水準が予測可能か?と問われれば(自分はこういう予想に賭ける、という観点を別にすれば)なかなかそうとも言えないわけですから、前述のようにその変動幅が3000円規模であったとしてもおかしくない、という話になります。

 株式相場だから日経平均で見て2000円や3000円の変動があるのは当然、と考えるのが妥当なようですが、その変動レンジが、1万9000円〜2万2000円になりそうなのか、1万8千円〜2万1000円になりそうなのか?その辺りの見極めと想定から外れた時に大ダメージを受けないような戦術を考えておく、ということが重要なのでしょう。(これは買いポジションでも売りポジションでも同じことです。)

 今年で見ましても、日経平均は、3月上旬から4月中旬にかけて1400円方下落していますし、4月中旬から現在までで1700円方上昇しています。同じようなことはこれからも起きても不思議はない、という程度には思っておくべきなのでしょう。

 ただ、これは相場全体の話でして、例えば数年スパンでの投資と考えて個別の銘柄を買っているとすれば、日経平均の変動がどうであれほとんど影響されずに保有を継続するという対応で何の問題もないでしょうし、個別材料を評価してトレーディングを実行する、という立場からしましても、少なくとも去年ほど日経平均の変動を気にしなくていい、と言えるのではないかと思います。

 アメリカの個人消費が少し陰っていること、トランプ大統領の政策遂行が思いとおりには行かないようだということ、それからなかなか解消しない地政学リスク、などからして、個人的には、日経平均のレンジとしては、1万9000円割れ〜2万1000円内外、と想定して、ただし、時間の経過とともに微調整して進む、というのが最も現実的ではないかと思っています。(相場の上昇とともに、どこかの業種、どこかの銘柄群から「バブル」が次々に生じて来る、といった展開になれば面白いと思うのですが、そこまでの熱狂にはまだ時間距離がありそうです。)

仮想通貨
 メガバンクが揃って自前の仮想通貨開発、仮想通貨ビットコインが3年で価格10倍、リップルの価格は1か月で10倍、といったニュースを受けて、仮想通貨の話題がまた賑やかになっているようです。

 仮想通貨の「仮想」というところが何やら怪しげですが、法律的な手当も整ったようですし、仮想通貨をどう捉えてどう活用するか、ということに関して基本方針のようなものを持っておくのもいいのかもしれません。

法律上の仮想通貨の定義(支払い手段、資産性)
資金決済に関する法律 第二条 5
この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの。
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移することができるもの。

 現時点で世界には1,000種以上の仮想通貨があるそうですが、そのほとんどは時価総額が何100万円にも満たない、ほとんど「洒落」レベルのものだそうですが、それがまさに「仮想通貨」という世界の良いところなのでしょう。

 仮想通貨については、私は個人的には以下の3点を押さえて関連する情報に接しようと思っています。

1. 仮想通貨の位置付けを確認しておく。
 「仮想通貨」は、「法定通貨(貨幣)」に対応する言葉ですが、その成り立ちからしておおまかに次のふたつの種類に分けて考えることができると思います。

ア. ビットコイン、イーサリアムのように法定通貨とは無関係に発行されている「暗号通貨」。本来的な仮想通貨はこれでしょうが、、
イ. より洗練された電子マネーとしての仮想通貨、というものもあります。

  前者は、よく「デジタル・ゴールド」などと呼ばれるように、「資産」としての性格が重要な仮想通貨です。後者は、支払い手段として(のみ)使おうというタイプの仮想通貨で、メガバンクが現在試験的に運営して使っているMFUGコイン、みずほコインなどが典型例です。

2. 仮想通貨の位置付けに従ってその利用を考える。
 上記の2分類のうち、ア.のタイプについては、「金」や「金ETF」と同じ対応で、いわば「デジタル・ゴールド」と考えて資産配分の一環、あるいは投資・投機の対象のひとつ、と考えて利用すればいいと思います。発行額が制限されており、その希少性から値上がりすることがあり得るという観点で見ることができます。

 イ.については、その利便性を評価して利用すればいいと思います。より便利な電子マネーとして利用することにしよう、ということです。このタイプの仮想通貨では、例えば日本円を使ったタイプでは、相場によって決定される「時価」はなく、1仮想通貨=1円、と取り決められており、値上がり値下がりといったことは起きないようにするのが普通ですから、ビットコインのような「資産」としての値上がり妙味はありません。(発行額を自在に増減させられますから、資産として希少性はないからです。)

3. 時価総額上位3〜5くらいの仮想通貨については新聞、ネット上の情報をチェックしておく。
 現時点で時価総額上位3銘柄の仮想通貨は、1.ビットコイン、2.イーサリアム、3.リップル、だそうです。ビットコインについては、よく知られていますが、イーサリアム、リップルについては、その仕組みを使って送金の低コスト化や不動産取引などへの応用などが注目されており、多くの金融機関、事業会社が研究開発に取り組んでいます。

 それから、ビットコインのような「時価」のある仮想通貨については、発行者の信用によるのではなく、仕組みに対する取引参加者の「信用」の上になりたっていますので、その信用が失われて資産価値が下落すること、あるいは、仕組み上の欠陥から問題が起きるといった不都合が起きることを完全には排除できない、ということを忘れることはできません。
 
平成29年5月26日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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外国人投資家動向

k.nakajima |2017/05/25 8:28 am

今期、2017年4月以降5月12日の週まで6週間経過したのですが、外国人投資家の積極姿勢が際立っています。 以下に買い越しの週を「勝」、売り越しを「敗」として投資主体別の動向を確認します。

外国人    6勝   0敗
信託銀行   0勝   6敗
投信     2勝   4敗
事法     3勝   3敗
生損保    1勝   5敗
銀行     0勝   6敗
個人(現物) 0勝   6敗
  (信用) 2勝   4敗

外国人の買いに対し、国内勢の総売りの姿が見てとれます。 この6週間の外国人の現物買い総額は1兆4740億円、先物は7785億円のそれぞれ大幅な買い越しを記録しています。 一方公的年金の買いが期待される信託勘定です、厚生年金基金の解散が続いており、それに伴う換金売りに晒され売り越し基調が止まりません。

さて今期に入り日経平均株価は4月17日の安値18224円から5月16日には19998円まで10%弱の上昇です。  一方為替は4月17日高値108.12円から5月11日は114.36円までの円安が進み、この円安が株価上昇を支えたと言えます。 外国人買い 為替、 株価の間に有る関係があるとの見方が有ります。

外国人投資家の株主比率は約30%です。 現在東証1部の時価総額は580兆円前後ですので外国人の保有株式はおよそ174兆円になります。 外国人投資家動向に詳しい専門家の見方ではその内20%程度には為替変動を避けるためヘッジが付いているとのことです。 つまり将来の株式売りを想定し円売りドル買いの為替が組まれており、その額はおよそ35兆円弱になります。

しかし仮に株価が5%下落するとおよそ1.7兆円分がオーバーヘッジになるため、その分の為替を解約する必要があります。 つまり円売りを解消するための円の買い戻しです。 此れは円高の要因になり、リスクオフの為外国人の日本株売りで株価が下落しても円高になる背景の一つです。

反対に今回のように株価が10%近く上昇するとおよそ3.5兆円の資産増加となり、その分の為替ヘッジを新たに行う必要が生じます。 つまり円売りドル買いの予約です。 これが更に円安を誘う事になります。 外国人の売買に左右されない株価形成の為に、日本人投資家の奮起が期待される理由がここに有ります。 
(中嶋)

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ニューヨークの光と影

k.suzuki |2017/05/24 8:05 am

NY株式市場が急速な戻り歩調を演じています。現地時間で5月23日(火)も上昇して4日続伸しました。先週木曜日の▲372ドルをほとんどリカバーしたことになります。

驚くべき復元力です。世界を揺るがす「ロシアゲート」なるトランプ大統領の疑惑はほとんど関係ないとの勢いです。これほどの力強さを備えた株価の源泉はどこにあるのかと言えば、あらためて問うまでもなく、それは個々の企業の強さです。

NYダウは史上空前の高みまで買われていますが、米国企業の業績はきわめて好調で株価の最高値をしっかりと裏づけています。NYダウ工業株を構成する主だった銘柄の配当利回りはいまだに2%台にあり、ボーイング、P&G、キャタピラー、インテル、ファイザー、シスコは3%台です。さすがに4%台の銘柄はもはや存在しません。

米国は激烈な競争社会です。成功者を賞賛する「アメリカン・ドリーム」との対比で、格差社会の底辺がより色濃く浮き上がってしまいます。オバマ政権の8年間はほとんどすべての期間、リーマン・ショックからの立ち直りに費やされました。その過程で底辺のそのまた底辺は一段と行き詰まり、取り残された「99%」が集合・離散して分断を繰り返しながら、そこからトランプ政権が生み出されました。

それとの対比で、光の世界を目指す人々はNYダウ工業株を構成する30社、あるいはS&P500を構成する全米トップ500社に結集します。組織のトップに登りつめる過程では猛烈なストレスもあるでしょうが、成功の暁には充分な報酬と社会的地位が与えられます。

たとえば今回の決算も順調に拡大したホーム・デポ。CEOのクレイグ・メニアー氏の場合、年棒は固定部分が130万ドル、成功報酬が420万ドル、将来のオプションが500万ドルで、総額1150万ドルにのぼります。日本円で12億円強で、高額報酬が非難される金融機関だけが高いのではありません。

この金額を高すぎると見るかどうかは、その社会や文化、風土が色濃く反映されるのでここではスルーします。

ここで指摘したいことは、報酬がこれだけあれば人生を賭けて必死でトライする人もたくさん出てくるだろう、という点です。そこには長時間労働も「働き方改革」も、生産性の向上もリストラも議論の余地はありません。やりたければやる、やりたくなければやらない。失敗すれば強制的に退かされるだけで、後がまはほかにもいくらでもいるのです。

これは野球のメジャーリーグの生存競争そのままですね。日本はメジャーに近づこうと、米国基準の低反発球を導入したはずでしたが、観客動員数の低減に悩み結局低反発球は捨てました。

打ち合い人気を優先した日本のプロ野球と、生存競争がすべてのメジャーリーグとの対比。米国の光と影のコントラストは目がくらむほどです。もう少し敗者にもやさしい社会であるほうがよいのですが。。
(スズカズ)

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「いろはのい」

e.sakurai |2017/05/23 7:23 am

地政学リスクやロシアゲート。
消えては出てくるRPGゲームのような悪材料。
恐怖に戦慄するだけでは勝てないのはものの道理。
それこそ敵の思う壺に嵌ると言わざるえません。
重要なのはイロハの「イ」、基本の「キ」を忘れないこと。
「イ」は株価が間違いなく企業業績を反映するという古今東西の歴史と現実。
先週225採用銘柄のEPSはほぼ1400円近くまで増加。
そして前期は減収でも増益。
今期は増収増益見通しということ。
「個人所得が伸びない分、企業が儲かっているとするならば所得のオルタナティブは株価に頼るべき」。
そんな声も聞こえてきます。

【世界主要国上場企業の業績予想とPER&PER】

○日本
売上高4.5%増、EPS12.1%増、PER13.9倍、PBR1.21倍
○米国
売上高5.4%増、EPS11.4%増、PER17.7倍、PBR2.82倍
○英国
売上高7.2%増、EPS13.5%増、PER14.6倍、PBR1.82倍
○ドイツ
売上高3.9%増、EPS10.3%増、PER13.9倍、PBR1.69倍
○中国
売上高11.3%増、EPS15.0%増、PER12.5倍、PBR1.54倍
○香港
売上高5.8%増、EPS8.3%増、PER15.8倍、PBR1.20倍
●世界
売上高6.1%増、EPS12.6%増、PER15.8倍、PBR2.05倍

TOPIXのPERを見てみると・・・。
2014年10月17日12.6倍→2015年6月24日16.0倍
2016年2月12日11.4倍→2017年1月4日15.2倍→4月20日13.3倍
TOPIXのPBRを見てみると・・・。
2015年10月17日1.20倍→2015年4月23日1.64倍
2016年2月12日1.05倍→2016年1月5日1.42倍→4月14日1.27倍
配当利回りは2016年10月17日1.96%→2015年4月23日1.46%
2016年6月24日2.40%→2017年3月13日1.87%

需給面で信用買い残の推移を見てみると・・・。
2014年11月14日2兆6619億円→2015年8月21日3兆5871億円
2016年11月25日2兆400億円→2017年3月31日2兆6256億円
裁定買い残は・・・。
2014年9月26日3兆6320億円→2015年1月16日2兆3135億円
2015年5月29日3兆6997億円→9月4日1兆7408億円
→11月27日3兆4511億円→2016年9月9日3326億円
2016年12月30日2兆431億円→4月21日1兆3901億円


株式市場は「自分の買い値よりも上の株価を誰かが買ってくれる」というのが大前提。
ココが結構忘れられます。
換言すれば「買い値よりも高い値段で買ってくれる投資家が賛同できるシナリオかどうかの見極め」。
熟練の先達は「みんなが認める株でないとダメです。
そのためには時代背景の読みが欠かせません。
時代をどう推察するかです」。
シナリオが万人の許容と理解と賛同を得られるのかどうか。
そういう意味では「感覚的に変なこと」なんていうのは大切にした方が良いのでしょう。



昨年6月に閣議決定された「ニッポン1億総活躍プラン」。
経済産業省などが目論んでいる「第4次産業革命」、
自民党の提言「経済構造改革戦略:Strategy5」と並んで見逃せない政策材料である。
ココを中心に「働き方改革」が進展し国策の中核となっている。
先週水曜に安部首相は同プランのフォローアップ会合に出席。
「毎年毎年フォローアップを行うことが大切で、各大臣に対応させたい」とコメントした。
つまり一過性の政策ではなく腰を据えた政策に他ならない。
待機児童や介護離職の解消などに向けた計画。
残業規制などの「働き方改革」について、「1億活躍の最大のチャレンジとしてスピード感を持って実行していく」と強調。
メンバーの有識者からは「地方の経営者の意識改革が必要だ」、
「実態に即したものになるよう中小企業を中心に現場の声を聞いてほしい」といった意見も出たという。
基本的考え方は「働く人の視点に立った働き方改革」。
労働生産性を押し上げ、より良い将来の展望を持ち得る方向にするというのだ。
残業などの働き方だけでなく、当然シニアや女性、そして介護などについても今後の拡大を持ってこよう。

http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/02.pdf

以下は今朝の場況。

「NYも中小型へ」

NY株式市場は続伸の展開。
「市場心理は落ち着きを取り戻した」との解釈。
特に買い材料があったわけではない。
市場の解釈は「(1)トランプ大統領の初めての海外訪問で特に大きな問題発言は出ていない。
(2)原油先物価格が堅調。
(3)月曜恒例のM&Aニュースの3つが背景。
シカゴ連銀全米活動指数が予想を上回ったことも好感」。
アマゾンが約1週間ぶりに上場来高値を更新。
アップル、アルファベットなど成長期待の高い主力ハイテク関連中心に相場全体を押し上げた。
サウジアラビアに1100億ドル(約12兆円)の兵器を売却することで合意したことは防衛関連セクターに追い風となった。原油先物相場は約1カ月ぶりの高値となり石油セクターが上昇。
NYダウは一時109ドル高まで上昇した場面もあった。
「5月17日(水)に372ドルの大幅安となったNYダウがは週末2日で約200ドル上昇。
押し目買い継続」という見方もある。
トランプ政権が初めて発表する予算教書。
給付金制度の見直しで1.7兆ドル削減を図る見込みとブルームバーグ。
ワシントンポスト電子版は「低所得者向けのフードスタンプを25%削減する。
低所得者向け公的医療保険(メディケイド)の適用を厳格かすることで8000億ドル歳出削減を図る」。
などと報じらている。
オバマ政策の完全なアンワインドといったところだ。
5月29(月)はメモリアルデーで休場。
アノマリー的には過去21年メモリアルデー前の1週間にNYダウは平均0.29%下落。
一方S&P500、NASDAQ、ラッセル1000、ラッセル2000は小幅に上昇していた。
特にラッセル2000は上昇確率が7割超。
「中小型株が強い展開が見込まれる」という声も聞かれる。

「売り方も苦しい」

上昇続伸はしたものの上値の重い展開だった月曜日。
東証1部の売買代金は約1カ月ぶりに2兆円を下回りエネルギーも枯渇してきた格好。
「寄り引けの価格差が少ない実体の短いローソク足が継続。
目先は外部要因に一喜一憂」という声が聞かれる。
一方で、日経ジャスダック平均は先週まで5週続伸。
3100ポイント台と年初来高値を更新。
東証マザーズ指数も日足で強い陽線。
「主力から新興市場への資金シフトが鮮明」という指摘だ。
もっとも「くりっく株365(CFD)」の売り建玉は5月に入って18万枚台で過去最高水準。
背景は個人投資家の逆張り投資との観測。
買い建玉も高止まり。
売り建玉から買い建玉を引いたネットベースでは17日時点で1万902枚の買い越し。
5日に3469枚まで買い越し幅が減少し。
2015年5月22日以来の低水準まで減少後は増加傾向だ。
225先物大証夜間取引終値は日中比20円高の19690円。
17日にあけた窓の安値19764円まではまだ届かず。
その先のSQ値19991円も遠い。
もっとも25日線からのかい離は2.2%。
騰落レシオは143%。
空売り比率は38.3%と40%割れ継続。
日経VIも16.39と低下傾向だ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲10.251%(前日:9.925%)。
買い方は▲5.472%(前日:6.287%)と差は拡大。
売り方苦しい場面に映る。
日経平均のPERは14.07倍。
EPSは1398.60円と過去最高を更新。
為替にかぶれて海外動向や罫線とスケジュールに付和雷同するよりも足元の日本企業の「稼ぐ力」を再認識するべきだろう。
5月1日終値(月足陽線基準)は19310円と今月も月足陽線の可能性大。
(櫻井)。

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6月まで買い続く?

iwamoto |2017/05/22 7:50 am

 外国人投資家は日本株を4月月間で7556億円買い越しました。4月の日本株買い越しは2001年から2016年まで16年間、毎年続いた出来事で、彼らにとって恒例行事です。その背景に何があるのかよくわかりませんが、17年も同じことを繰り返した、ということは確かです。

 では、5月以降はどうなのか。足元で5月第1週、第2週は買い越しが続いたと主体者別売買動向は語っています(第3週は17日のショック安があるので、微妙)が、これが続くのかどうか、です。4月に買い越した過去16回のうち、5月も連続して買い越したのは10回。さらに、6月も買い越したのは8回。つまり、半分は、4〜6月という四半期を通じて買い越したという実績があります。

 この4〜6月は間に「セル・イン・メイ」の5月を挟んでいるため、買うか売るかは重要。この5月にも日本株を買い越していたケースが16年間で10回、4〜6月を通じてずっと買い越していたのが8回でした。

 その8回を上げてみると、2002年、03年、05年、07年、08年、09年、11年、13年でした。

 それぞれの年の特徴をみると、(1)年初から株価が下落して3〜4月に底打ち…03年、05年、08年、09年、(2)イベントが刺激に…02年(金融庁・空売り規制)。03年(りそな銀に公的資金投入)、08年(サブプライム危機、ベア・スターンズに連銀緊急融資)、09年(リーマン後の安値)、11年(東日本大震災)、13年(アベノミクス相場始動)…などが上げられるでしょう(それ以下にもあるかもしれませんが…)。

 今年はどうか。株価位置はちょっと中途半端(上がってはいないが、急落後ではない)。株価にプラス面で刺激を与えるような材料も見当たらない−ということで、今回の外国人買い、スケールも持続性も期待できないかな、と思いましたが、大事なことを見逃していました。株価の割安感です。

 19日の日経平均予想PERは14.06倍(1株利益は1393円)。18日には14倍ギリギリまで下がっていました。企業の想定為替レート(1ドル105円近辺)と最近のドル円相場との乖離がそのまま継続すると、企業業績は5〜6%上振れ余地があるようですから、PER13倍台も考えておいていいはず。

 仮に、PER13倍台となると、16年9月末以来のこと。それは米大統領選挙を前に日経平均が戻り相場に入り始めた時期でした。海外株との比較感(米国株は18〜19倍)からも、日本株に海外勢の関心が高まると期待してもいいはずです。なら、今年も4〜6月買い越し、と考えるのは楽観的過ぎるでしょうか。

「野球でいえば、米国株は7回だが、欧州株はまだ3回」と先週開かれたヘッジファンド関係者の集まりで欧州株の相場の若さが話題になっていたそうですが、その伝で言えば日本株は「1回の表」でしょう。

 ところで、先週18日、19日と後場になって強い相場が続きましたが、あれは日銀のETF買いがは背景にあったようですね。17日は分かるけど、18日、19日もというのは…。株価がなかなか下がらないはずです。(イワモト)

コメント(12)

政権(政治)リスク?

r.matsushita |2017/05/19 7:43 am

 昨夜の時間外の先物市場で、日経平均指数先物6月限は一旦は1万9300円まで下落した後、引けは1万9620円にまで戻しています。今日の東京市場で株価がどれくらい戻せるか注目です。

 昨日の下落が大きかったので、何らかのリスクへの反応では、と考えてしまうのですが、言えるとすれば「米国政権リスク」とでもなるのでしょうか。ロシアゲート≒ウォーターゲート→トランプ弾劾又は辞任も、と想定すれば確かにショックを伴う恐れのあるリスクなのでしょう。

 ただ、先走って考えれば、仮にトランプ大統領が弾劾される又は辞任するとなれば、次の大統領はペンス現副大統領であり、政治家としては素人のトランプ氏に代わって、プロの政治家がアメリカ合衆国を率いるようになるということで、歓迎すべきことだという気もします。

 それにしましても、だからヒラリーの方がよかったのだ、という気にもなりますね。ヒラリー大統領なら、もう少しそつなく大統領業務をこなしていたのでは、ということで。しかし、もしヒラリーが当選していたら、クリントン財団の問題だの私用メール問題を蒸し返されるだの、ということで、やはり混乱していたかも知れません。(それに、上下両院が共和党優勢ではうまくやりようもないかもしれませんし。)

 今のところ日本株の下落は、見ようによっては円ドル為替相場の円高分に相当するもの、とも言えるわけで、これまでのトレンドが変わったわけではない、とも思えます。絶好の押し目→ここは目一杯買い、というわけにはいかないと思いますが、とりあえずは買いの側に重心を移して行動、ということになるのではないかと思います。

 いずれにしましても、来期の企業業績はそこそこの増益基調で、日経平均の一株当たり利益は1400円規模になりそうということですから、日経平均の先行きについて上昇を見込むことは不自然ではないのでしょう。

 昨日の下げで東証一部の騰落レシオ(6日)は急速に低下して70になっています。ゴールデンウイーク前後の短期的な過熱状態からは脱したということでいいのでしょう。

 ただ、昨日発表された1−3月期のGDPは、実質年率2.2%プラスと聞いて安心するわけに行かなそうだ、という意味でちょっと心配です。名目で見るとほとんど成長していなかった=成長はデフレータのマイナス分、ということで、何やらまたデフレ状態に舞い戻ったような塩梅です。国債の買い付けという金融政策で量的緩和が難しくなりつつあるとすれば、そろそろどこかで財政支出を増やす政策が必要なのかもしれませんね。(ETF買いは当然としまして。)

時価総額で株価を見る
 トレーディングでも配当利回り重視でもなく、投資対象企業の将来の価値の増加を目指して、という立場の株式投資を想定してみます。

 株価の評価をしようということでよく使われる「投資尺度」の中に、PERとか、PBRがあるのですが、それらは普通には「株価」と「1株当たり利益」、「1株当たり純資産」を比べる、という形をとっています。

PER=株価÷1株当たり利益

PBR=株価÷1株当たり純資産

 株価は、1株当たりの市場におけるその企業の価値、ですから、1株当たりの利益や1株当たりの純資産で割ることで、株価がどの程度の水準になっているかを割り算して見てみようというわけです。

 定義に基づく計算で何の間違いも不都合もないのですが、この計算だと、企業の「規模」が感覚として分からないという欠点があります。同じ1000円の株価の企業でも、超大企業もあれば小ぶりな企業もあります。同じ100円の1株当たり利益でも、1兆円の利益水準もあれば数千万円の利益水準もある、ということですので。

 企業の規模は、売上高であったり、資産額であったり、従業員数であったりするわけですが、株価に関連する企業規模としてはやはり「時価総額」を見るのが普通でしょう。

(企業の)時価総額=株価×発行済み株式総数

です。(つまり、株価=時価総額÷発行済み株式総数、ということです。)

1株当たり利益×発行済み株式総数=(その企業の)税引き利益
(というより、1株当たり利益=税引き利益÷発行済み株式総数)

1株当たり純資産×発行済み株式総数=(その企業の)純資産
(というより、1株当たり純資産=純資産÷発行済み株式総数)

ですから、

PER=時価総額÷税引き利益

PBR=時価総額÷純資産

です。

 税引き利益が1兆円、純資産が5兆円で、時価総額が10兆円なら、PERは10倍、PBRは2倍です。税引き利益が1億円、純資産が5億円で、時価総額が10億円でもPERは10倍、PBRは2倍です。

 同じPER10倍、PBR2倍でも、この計算をしますと、「規模の違いから来る何とはなしの違い」を感じることができることもあるのではないか、と思います。

 株式投資のアノマリーのひとつに「小型株効果」というものがあります。このアノマリーを信じて投資したいかどうか、は別として、PERやPBRを見るときに、「企業の規模感」も同時に見ておきたい、とするなら、PERやPBRを「1株当たりの数字」から計算するのではなく、「時価総額、税引き利益、純資産」などの「そのままの数字」から計算する方が直感的に分かりやすくなると思います。 
 
平成29年5月19日 金曜日
証券アナリスト
松下律

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2万円の壁(2)

k.nakajima |2017/05/18 8:13 am

採用30銘柄           除外30銘柄

2914 日本たばこ産業     1331 ニチロ
4452 花王          1501 三井鉱山
4505 第一製薬        1503 住友石炭鉱業
4523 エーザイ        2103 日本甜菜製糖
4543 テルモ         2601 ホーネンコーポ
6762 TDK          3104 富士紡績
6767 ミツミ電機       3403 東邦レーヨン
6781 松下通信工業      4022 ラサ工業
6857 アドバンテスト     4064 日本カーバイド工業
6952 カシオ計算機      4092 日本化学工業
6954 ファナック       4201 日本合成化学工業
6971 京セラ         4401 旭電化工業
6976 太陽誘電        4403 日本油脂
6991 松下電工        5105 東洋ゴム工業
7211 三菱自動車工業     5302 日本カーボン
7276 富士重工業       5331 ノリタケ
8035 東京エレクトロン    5351 品川白煉瓦
8183 セブン・イレブン    5479 日本金属工業
8264 イトーヨーカ堂     5480 日本冶金工業
8267 ジャスコ        5563 日本電工
8302 日本興業銀行      5632 三菱製鋼
8319 大和銀行        5721 志村化工
8321 東海銀行        5805 昭和電線電纜
8355 静岡銀行        5981 東京製綱
8403 住友信託銀行      6461 日本ピストンリング
8404 安田信託銀行      8061 西華産業
8753 住友海上火災保険    8088 岩谷産業
9020 JR東日本       8236 丸善
9433 DDI         9065 山九
9437 NTTドコモ      9302 三井倉庫

前回のブログ「2万円の壁」を参照下さい。 日経平均の銘柄入れ替えでハイテク株中心にニューエコノミー30銘柄が採用され、低位株価のオールドエコノミー30銘柄が除外されたことが、2000年4月12日に高値20833円を最後にその後の長い指数低迷の原因になったと指摘しました。 除外30銘柄のうち10銘柄が企業規模が小さいながら頭に「日本」を付けているのが如何にも旧来型銘柄を彷彿させます。 採用銘柄では日本たばこ、日本興業銀行の巨大2銘柄に止まっているのも象徴的です。 指摘したようにテクニカルな要因もあり、2015年の6月迄15年間2万円を回復出来ず、その後も下押した後、今3度目の挑戦の最中です。  過去2回の未達の事実から、日経平均株価が2万円を超え持続的に上昇を維持するには、値がさハイテク株が突破口を開き、銀行など金融株が下支えするそうした構図が必要になるのでは。  花王の上場来高値更新、テルモ、東京エレクトロン等年初来高値更新等その気配が見え始めている今、個人的には3度目の正直に期待しているのですが。
(中嶋)     

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